独自のオープンソース戦略で自動運転技術を先導するティアフォーは9月13日、自動運転システムの開発運用を容易に事業化するための新たなソリューション「ブルーバード」の提供を開始した。
この〝ブルーバード〟は、ティアフォーが所有する開発運用基盤のライセンス提供を中心としたソリューションで、顧客独自の自動運転ソリューションを構築する際に活用できる。
これにより企業が自動運転関連のソフトウェア開発やハードウェア生産が可能となり、特定企業に依存しない持続可能なエコシステムの形成が期待できるという。
ティアフォーでは今回の自社開発運用基盤の開放について、「高度な自動運転システムの開発には、認知・判断・操作の自動化に係るアルゴリズム評価に加え、導入対象の走行環境に最適化されたシステム統合と安全性検証が必要となります。
また運用段階でも機能更新やデータ管理が求められます。こうした開発運用を効率的に実現するために、ソフトウェアおよびハードウェアを統合するプラットフォームが必要とされており、その提供は自動運転システムの実用化の鍵を握っています。
そうしたなか自動運転技術の開発や、自動運転車両の量産開発に取り組んできた当社は、これまでエンジニアや現場オペレータの効率的で安全な開発運用基盤を作り上げ自動運転技術の実装を加速させてきましたが、その社会実装への速度をより早めていく所存です。
具体的には今回の〝ブルーバード〟のライセンス提供により、パートナー企業は規模の大小に関わらず、ティアフォーと同等の開発運用基盤を手に入れる事ができ、自動車メーカーや交通事業者向けにプラットフォーム事業を展開・課題解決を支援できるようになります。
また開発運用基盤をカスタマイズすることで、より先進的なソリューションを自社ブランドで第三者に提供することも可能となるものです。
ティアフォーは今後も、自動運転技術の普及と進化に向けた取り組みを続け、パートナー企業と共に社会への貢献を目指します」と話している。
これを受けてトルコ・イスタンブールに拠点を構えるソフトウェア企業Leo Drive(レオドライブ)のArmağan Arslan(アルマアン・アルスラーン)CEOは、「Leo Driveは、ヨーロッパに於ける自動運転の社会実装を目指しています。
ティアフォーの〝ブルーバード〟と我々のエンジニアリングサービスを組み合わせることで、早期の自動運転社会実装を実現できると信じています」と語った。
またNECモビリティソリューションの斉藤星児 統括部長は、「NECは人やモノなど、様々な移動に関する課題を解決するために、自動運転ソリューションの開発に取り組んでおります。
この度、ティアフォー様の〝ブルーバード〟を活用することで、NECが持つ基盤技術を短期間で自動運転ソリューションに応用し、実証する事ができると信じています」と述べた。
更にRobotec.ai(ロボテックAI)のMichał Niezgoda(ミハウ・ニエスゴダ)CEOは、「Robotec.aiは、自動車OEMおよびTier 1企業を支援して、自動運転の安全な実装を実現しています。その際のテストと検証は、自動運転を実現するための重要な要素です。
〝ブルーバード〟およびその検証ツールセットは、ヨーロッパの自動車市場に多大な価値を提供します。
私たちは、ティアフォーとのパートナーシップがヨーロッパおよびそれを超える地域での自動運転プログラムの開発を加速させると確信しています」と結んでいる。