スズキは6月20日、名古屋大学が設立する「Open SDV Initiative」に参画することを明らかにした。現段階で参画の意向を表明しているのはスズキ、ティアフォー、矢崎総業、ルネサスエレクトロニクス、イーソル、ヴィッツ、パーソルクロステクノロジー、サニー技研、クレスコなど、更に複数の自動車メーカ等が参加する方向で調整中という。
参画の背景には、ソフトウェアの追加・更新により販売後にも機能を拡張・変更できるソフトウェア・デファインド・ビークル( SDV )について、経済産業省と国⼟交通省が本年5⽉に公表した「モビリティDX戦略」で、戦略の1つとして、SDVに搭載するアプリケーションが⽤いるビークルAPIの標準化が重要とされていることなどある。
今回スズキが参画する「Open SDV Initiative」は、名古屋大学がSDVに関⼼のある企業に参加を呼びかけ、「モビリティDX戦略」の実現に貢献するため、標準化の前段となるビークルAPIの策定を⽬的としているもの。
名古屋⼤学 ⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター クレスコSDV研究室が中⼼になり、賛同する企業と共に、スピード感を持ってビークルAPIの策定を進めていく。また、策定したビークルAPIを、実⾞やシミュレータ上にテスト実装し、その有効性を評価する。
「Open SDV Initiative」では、国内外で類似の活動に取り組んでいる団体と積極的に連携。例えば前述の「モビリティDX 戦略」では、ビークルAPIの標準化団体として JASPARも含めて、主要団体のステークホルダー との協議を、より一層進めていく構えだ。
これに対してスズキは、「名古屋大学や参加企業と共に社会課題解決のための研究成果の社会実装に向けた取り組みを進めてまいります」と話している。