スズキは3月30日、オーストラリアの「アプライド・エレクトリック・ビークルズ(Applied Electric Vehicles/以下、アプライドEV) 」と、自動運転可能な電動台車の開発に関する覚書を締結したことを発表した。
アプライドEVは、自動運転向けの電動化やソフトウェアなどの技術に強みを持つスタートアップ企業。スズキでは、2021年9月に同社との基本合意書を締結し、また2022年には出資を行うなど、協業の検討を進めてきたと云う。
今回の合意では、スズキの四輪駆動車ジムニーのラダーフレームをベースに、アプライドEVの自動運転車両プラットフォーム「ブランク・ロボット(Blanc Robot)」を、統合制御システム「デジタルバックボーン(Digital Backbone)」で制御する電動台車を開発。また、電動台車の生産および普及に向けたビジネスモデルの開発や、ブランド力の向上にも取り組んでいく。
この共同開発の合意に先立ち、スズキは、コーポレートベンチャーキャピタルファンド「スズキ・グローバル・ベンチャーズ(Suzuki Global Ventures)」を通じ、アプライドEVに対して追加出資を実施。今後も、両社の関係をさらに強化し、次世代モビリティ用ソフトウェア関連技術の開発を推進していくとしている。
[アプライドEV概要]
– 会社名:Applied Electric Vehicles Ltd
– 本社:オーストラリア ビクトリア州メルボルン市
– 事業概要:モビリティ分野のソフトウェアの開発・提供
– 代表者(CEO):Julian Broadbent
– 創立:2015年
– 技術:
車載電装部品の点数と複雑さ、車両コストを低減しながら、ソフトウェアによって車両の機能を向上させる統合制御システム「デジタル・バックボーン(Digital Backbone)」。食料品や荷物などの配送から産業での使用まで、商用車の様々な用途に対応できる車両プラットフォーム「ブランクロボット(Blanc Robot)」。