スバル（SUBARU）とソフトバンクは、自動運転社会の実現に向けて、第5世代移動通信システム（5G）およびセルラーV2X（※1）通信システム（以下、C-V2X）を活用したユースケースの共同研究を開始した。

スバルでは、2030年に死亡交通事故ゼロ（※2）を目指しており、独自の「総合安全」思想の下、アイサイトでこれまで培ってきた先進安全技術をさらに進化させるため、「つながる技術」の研究開発にも取り組んでいる。

ソフトバンクでは、新たな体験や価値を提供するサービス・ソリューションの研究開発に取り組んでおり、MaaS事業の検討や5Gなどの最先端通信を活用したコネクテッドカーの実証実験も、その一環となる。

両社は今後、共同研究を進め、今冬からスバル研究実験センター美深試験場（北海道中川郡美深町）のテストコースに、ソフトバンクの「おでかけ5G」（局地的に電波品質の高い5Gを提供できる可搬型設備）を設置。ノンスタンドアローン標準仕様（※3）の5Gネットワーク環境およびC-V2Xの通信環境を構築し、実証実験を行う。

実証実験では、基地局と車両および車両同士での通信を行い、安全運転支援や自動運転制御に関わるさまざまなユースケースを想定した技術検証を実施する予定だ。

＜実証実験概念図＞

※1：3GPP（移動通信システムの規格策定を行う標準化団体）で標準化された通信規格で、モバイルネットワークを用いて車両間、交通インフラと車両間、ネットワークと車両間、歩行者と車両間などで通信をする技術。
※2：スバル乗車中の死亡事故およびスバルとの衝突による歩行者・自転車運転者などの死亡交通事故ゼロに。
※3：LTEとの連携によって5Gの性能や機能をいち早く実現できるようにする仕様。