周回路に設置されたローカル5G設備
スバル研究実験センター美深試験場にローカル5G設備を導入
SUBARUは8月28日、スバル研究実験センター美深試験場(北海道中川郡美深町)の周回コース全域に、Sub6帯(6GHz以下の周波数帯を利用する高速・大容量伝送・5G)に対応するスタンドアローン構成(SA構成)のローカル5G(通信設備を使用せず独自で構築・運用可能する5Gシステム)設備を導入し、協調型自動運転の実証実験を開始した。
周回路を走行する試験車両
主に先行研究などを担う当社技術研究所では、これまで自動運転技術の先行研究として移動通信を用いた自動運転システムの研究を進めてきたが、今回SA構成のローカル5G設備による高速かつ信頼性の高い通信環境下で、複数の自動運転車両による自動合流などの管制制御(サーバー上で走行ルートを算出して車両へ指示する方式)や遠隔で車両の走行制御(走行中の車両へ制御指示すること)を行う自動運転の実証実験を開始した。
管制制御による自動運転のイメージ図
周回コースには、全7基のSub6帯に対応する無線基地局を設置し、当該エリア全域で協調型自動運転の遠隔制御を可能にした。
遠隔での車両の走行制御による自動運転のイメージ図
また導入した設備はノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社のNOKIA Digital Automation Cloud(NDAC/ノキアのローカル5Gスタンドアローン構築システムを指す)のシステムで構成され、日鉄ソリューションズ株式会社のサポートにより導入が実現した。なおテストコースへのローカル5G設備導入は国内自動車メーカーとして初の事例となる。