昭和電工は7月29日、電動車に搭載されるパワーモジュール(以下「PM」)向けアルミニウム製冷却器の需要増加に対応するため小山事業所の生産能力を倍増させることを決定し、2022年初頭の稼働開始に向けて生産ラインの増設に着手したと発表した。
電動車用のPMは電動車の航続距離の延長や燃費の改善など、性能向上に寄与する重要部品だ。PMは車内の限られたスペースに搭載しなければならないため、PM向け冷却器には、小型かつ搭載方法の自由度が高いことと同時に、高効率化・高放熱化が求められている。
昭和電工が生産するPM向けアルミニウム製冷却器は、絶縁基板に放熱用の当社製アルミフィンを真空ロウ付けで直接接合することにより、小型で冷却水用の配管の位置を柔軟に設計できる高い汎用性と、高い放熱効果を実現している。この製品は2019年から生産を開始しており、国内大手PMメーカーでモジュール化され、日本国内やアジア各地の自動車メーカーに採用されている。