ロームは8月30日、自動車のADAS(先進運転支援システム)に於けるセンサやレーダーなど、小型で高性能化が進む車載アプリケーションに向けたLDOレギュレータ(LowDropOut/低飽和レギュレータ)ICの「BUxxJA3DG-Cシリーズ(BU12JA3DG-C、BU15JA3DG-C、BU18JA3DG-C、BU25JA3DG-C、BU30JA3DG-C、BU33JA3DG-C)」を開発した。( 坂上 賢治 )
これらは車載アプリケーションのセカンダリ(電力源から見て2段目の変換を担当する)電源用途に開発されたLDOレギュレータとして、基本要求(小型サイズ、標準的な出力電圧ラインアップ)を満たしていると言う。
加えて小型サイズ(2.9mmx2.8mm)でありながら出力電流300mAまで対応。同時に同等用途のLDOシリーズでは珍しい下限1.7Vから入力電圧範囲をカバーした。これにより1.8Vの電源系統にも使用可能となっている。
また出力ノイズの少ないLDOレギュレータの中でも、一般品のおよそ40%減となる55µVrms(出力電圧3.3Vの製品で比較)までノイズを低減しており、よりクリーンな電源を必要とするアプリケーションに使用できる事からADASセンサ・レーダーなどの小型化・高性能化に貢献するとしている。
同社が新たなLDOレギュレータを開発した理由は、車載ADASに搭載されるセンサやレーダーの高性能化(処理能力向上による大電流化と、省電力に向けた低電圧化)が進んでいる事。加えて電力を供給する電源ICに小型化と大電流化が求められている事があった。
そこで高性能化が進むADASセンサ等の電源ニーズに対応するべく、小型で出力電流に優れた低出力ノイズのLDOレギュレータシリーズを開発した。なお製品は2022年8月から当面月産6万個の体制で量産開始(サンプル価格 150円/個:税抜)。インターネット販売も開始しており、チップワンストップ、コアスタッフオンラインなどから購入する事も出来る。