理研の全額出資により昨年9月に設立された理研鼎業と島津製作所は、脳・五感計測における共創事業の契約を締結した。契約期間は、2020年度から2021年度の2年間。
両者は、理化学研究所の研究成果を、島津製作所による事業創出につなげ、社会へ還元することを目指す。
理研と島津製作所は、計測分野(X線計測、PETプローブ開発、質量分析応用など)や、医療診断に関わる解析分野(遺伝子増幅、検出、産物同定、プロテオーム解析など)において、数多くの共同研究の実績があり、2018年秋からは、包括的な組織連携により社会課題の解決に取り組む、新たな枠組みについて協議してきた。
今回両者は、共創事業の契約に基づき、連携をさらに強化。研究者の交流も行い、2021年中に共同研究テーマを創出し、共同ラボを設立する予定。
ラボでは、ヒトの理解を深める取り組みとして、脳計測、データ解析、脳機能の本質理解からなる研究プラットフォームの構築を図り、島津製作所が保有する先端計測技術と、理研の脳科学を中心としたライフサイエンス、データサイエンスの知見・研究成果を融合し、脳・五感計測に関する事業の創出を目指す。