パートナーシップ締結式での写真。左からRapidusの小池淳義 代表取締役社長、日本アイ・ビー・エムの取締役副社長 最高技術責任者 兼 研究開発担当の森本典繁氏
Rapidus(ラピダス)とIBMは6月4日、2nm世代半導体のチップレットパッケージ量産技術確立に向けたパートナーシップを締結した。これによりRapidusは、IBMから高性能半導体向けのパッケージ技術に関する供与を受け、技術確立の協業を進めていく。
これはNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「2nm世代半導体のチップレットパッケージ設計・製造技術開発」の枠組みに於ける国際連携の一部として行われる。またパートナーシップの一環として、Rapidusの技術者は、IBMが北米に有するパッケージの研究開発製造拠点に於いて協働する。
IBMは長年亘り、高性能コンピュータシステム用半導体パッケージに関する研究開発製造の技術を蓄積してきた。また日本の半導体メーカーや半導体およびパッケージ製造装置・材料メーカーとの共同開発パートナーシップに関しても豊富な実績を持つ。Rapidusは、その専門性を活用することで、最先端のチップレットパッケージ技術の早期確立を目指す。
Rapidusの小池淳義 代表取締役社長は、「2nm半導体の共同開発に続き、チップレットパッケージの技術確立に関してもIBMとパートナーシップを締結し、本日公式に発表できることを大変嬉しく思います。
この国際連携を最大限に活用し、日本が半導体パッケージのサプライチェーンに於いても現在以上に重要な役割を果たせるよう、取り組みを進めてまいります」と述べた。
一方でIBMシニア・バイス・プレジデントでIBM Researchディレクターのダリオ・ギル氏(Darío Gil)は、「IBMは、数十年に亘る先進的パッケージング技術に於ける革新の実績を背景に、最先端のチップレット技術の開発に向けてRapidus社との協業を拡大できることを光栄に思います。
この協業を通じて、最先端のノード製造プロセス、設計、パッケージングの開発を支援すると共に、新しいユースケースの開発や半導体人材の支援にも取り組んでいきます」と話している。