BlackBerry Limited ( BB )の事業部門であるQNXは7月8日、自動車のサイバーセキュリティに関するISO21434規格への準拠認証を取得した。
TUV Rheinlandによる同認証は、次世代自動車のネットワーク化が進み、セキュリティが優先事項とされるなか、世界中の自動車メーカーをサポートしてきたQNXの継続的な取り組みの成果になるものだという。
同社によると、この国際的なサイバーセキュリティ規格に準拠していることは、自動車の開発・生産・メンテナンスに至る製品ライフサイクルのあらゆる段階での高い信頼性を備えている他、先進運転支援システム( Advanced Driver-Assistance Systems、ADAS )やデジタルコックピット、車載オーディオ、ゲートウェイ、ゾーンおよびドメインコントローラー、テレマティクス、診断システムなどの各種システム上に於いて、QNX®の開発プロセスが、厳格かつ厳しいセキュリティ要件に準拠していることが保証されるとした。
QNXで製品兼ストラテジー担当バイスプレジデントを務めるGrant Courville氏は、「コネクテッドカーとソフトウェア定義型自動車( Software-defined Vehicle、SDV )の新時代に於いて、自動車のライフサイクル全体に亘るセキュリティがこれまで以上に重要になっています。
今回QNXがISO 21434認証を取得したことは大きな成果であり、お客様はQNXのサイバーセキュリティ管理システムを活用することで、QNXベースの車載システムのセキュリティを強化し、自動車基準調和世界フォーラム( WP.29 )の『UN Regulation No.155』に準拠することができます。
これは、コネクティビティがますます高まるにつれ、脆弱性が増すデジタル環境に於いて、QNXベースのシステムのライフサイクル全体を通じてセキュリティと安全性を確保するQNXのプロセスの厳密さを改めて証明するものです。
今日、自動車業界が直面するサイバーセキュリティの課題は、かつてないほど大きくなっています。ISO 21434は、初期段階からサイバーセキュリティを考慮した車載システムの設計を実現します。
セキュリティなくして安全は実現できないという観点から、ISO 21434は、自動車の電気・電子システムの開発のための機能安全規格ISO 26262とも補完的な目標を共有しています。
これら2つの規格は、それぞれの基準を全体的な開発プロセスに統合することの重要性を強調し、製品コンセプトの立案から保守、運用廃止に至るまでのライフサイクル全体をカバーしています。
QNXがISO 21434認証を取得することにより、QNX® OS for SafetyおよびQNX® Hypervisor for Safetyに対する既存のISO 26262 ASIL D認証を基盤として、自動車メーカーに新たな保護層を追加し、製品ライフサイクル全体に亘って厳格なセキュリティおよび安全基準を維持するというQNXの取り組みを強化するものです」と述べている。
上記に係るQNXのISO 21434規格認証の詳細は右記URLリンクの通り。
QNXについての詳細は、右記URLリンクを参照されたい。