PFUは、自動車・建機などのモビリティ市場におけるIoT、AIを活用したデジタルコックピット、運転支援、自動運転などのニーズを受け、新機能、新サービスの実用化に向けた開発用として、Automotive Grade Linux(注1)に対応した「車載組込みシステム開発用コントローラ」を販売する。
近年、自動車・建機などのモビリティ市場において、IoTやAIの技術を活用し、カメラやセンサーから得られる大量のデータを、周囲の危険察知やドライバー状態監視などの運転支援、遠隔操縦、自律走行などに有効活用する取り組みが実用化されつつある。
これに伴い、カメラやセンサーなどを搭載するあらゆるモビリティで、収集・蓄積したデータをリアルタイムに活用したいという要望も高まっている。
PFUは、これまで幅広いインテルCPUラインナップを持つ産業用組込みコンピュータを提供してきたが、今回その経験と実績に基づき、モビリティ市場の組込みコンピュータに参入。
まずは開発者向けの開発・評価環境を提供し、将来は次世代IVI(注2)等に対応した「車載組込みシステム用コントローラ」の提供を目指す。
なお、同製品は、10月16日(火)から19日(金)に幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2018」のPFUブース(1-2ホール 小間番号【A062】 ※北口2付近)で展示される。
[製品の特長]
①Automotive Grade Linux対応
・車載システムの開発に適したOS Automotive Grade Linuxを搭載可能。
②次世代IVIに対応した各種インタフェース
・3画面の独立出力により、メーター、ナビ画面を1つのコントローラで表示。
・マルチチャネルデジタルカメラ入力により、外部モニタ、ドライバーステータスモニタ、電子ミラーに対応。
・拡張スロット装備 (PCI Express 2スロット, M.2)により、各種PCI Expressカード搭載可能。(CANカード(注5)、車載イーサネット(Ethernet AVB/TSN)カード、Deep Learningアクセラレータカード等)
③搭載CPU
・車載向け最新型のインテルCPU搭載。
[新製品とエンベデッド製品全体のラインナップ]
[出荷開始時期]
商品名:車載組込みシステム開発用コントローラ
出荷開始:2019年4月末
注1)Automotive Grade Linux:車載アプリケーション用Linuxベースのソフトウェアプラットフォーム。
注2)IVI:in-vehicle infotainment、車載インフォテインメントの略。従来のカーナビの役割に加え、様々な情報サービスやエンターテインメントの提供、安全支援等を行うための車載情報プラットフォーム。
注3)MEC:Mobile Edge Computing、モバイルエッジコンピューティングの略。次世代無線インフラ向けエッジコンピューティング。
注4)ECU:Engine Control Unit あるいは Electronic Control Unitの略。車に搭載されているコンピュータ。
注5)CAN:自動車などの機械の内部で電子回路や装置を接続するためのネットワーク規格。
■CEATEC JAPAN 2018:http://www.ceatec.com/ja/