まず欧州全域の17市場で12の言語によって展開される
ステランティス傘下のPEUGEOT(プジョー)は7月8日(欧州発)、大規模なパイロットフェーズで、ChatGPTを自社のモデルに導入した自動車ブランドとして、今後はChatGPTが「i-Cockpit®」に統合され、音声アシスタントを介してユーザーのあらゆる質問に答えられるようになる。
PEUGEOTブランドは、欧州でのイノベーションリーダーであり、ドライバーと乗員双方のための人工知能開発の先駆者となった。そうしたなかで、今年初めに実施されたパイロットフェーズで、ChatGPT機能の試験運用を開始。既に10,000人以上のPEUGEOTユーザーがこれに参加。そして現在、PEUGEOTは生成型人工知能の全モデルへの標準搭載を鋭意進めている。
この最新鋭の音声コマンドを搭載したモデルは、新型208、新型2008、新型308、新型308 SW、新型408、新型508、新型508 SW、新型RIFTER、新型TRAVELLER、新型PARTNER、新型EXPERT が含まれ、新型3008と新型5008も年末頃迄にこれに追随する予定となっている( 但し、いずれも欧州に於けるリリースタイミングとなっており、日本国内への対応は未定だ )。そんなChatGPTは、まず欧州全域の17の市場で12の言語によって展開される。
より具体的には今発表同日より、主要欧州市場として包括しているドイツ、オーストリア、スペイン、フランス、イタリア、ポルトガル、イギリスでChatGPTが利用可能となり、これらの機能追加は、ディーラーを訪問する必要なくOver The Air(OTA)で配信される。
この機能はConnect Plusパックの一部として提供される
以降は7月末までに、デンマーク、アイルランド、ノルウェー、スウェーデン、スイス、ベルギー、ルクセンブルク、オランダ、ポーランド、チェコ共和国が続く予定。ちなみに同機能は、「Connect Plus Package( コネクテッド機能を包括した通信パッケージ )」の一部として、または導入前段階に於いて車両を購入した顧客に対してはオンデマンド機能として提供される予定だ。
Connect Plus Packageは、購入車両の保証開始日から最初の6か月間は車両価格に含まれており、その後は月額12ユーロまたは年額120ユーロのサブスクリプションで利用できる。
Connect Plus Packageが導入される前に車両を購入したユーザーは、月額1.5ユーロまたは年額15ユーロでChatGPT機能をスタンドアロン機能として追加できる。サブスクリプションを開始するには、プジョー ブランドのコネクテッド サービス ストアにアクセスする必要がある。
なおChatGPTとのやり取りは、PEUGEOT i-Cockpit®に組み込まれた音声アシスタントを介して「OK PEUGEOT」と言って質問するだけでコミュニケーションが始まる。
但しこの新しいサービスは、SoundHound Chat AIプラットフォームのテクノロジーを介した機能を活用しているため、現リリース段階のChatGPTバージョンの3.5では、2022年1月までの収集データを基としていることから、その日付以降のイベントやデータについては認識できていない。しかし、それでも様々な質問に答えることができる。
例えば、ある都市に到着したら、どのモニュメントを訪問すべきか尋ね、次にそれらの場所の歴史を尋ね、最後に、車載のナビゲーション システムを介して希望の場所へ案内して貰うこともできる。