トーヨータイヤ(TOYO TIRE)が、東京オートサロン2024 に、同社開発タイヤ於いてこれまで50%(ダカールラリー2024の参戦車両へ実装)であったサステナブル素材使用率を飛躍的に凌ぐ、同素材90%使用のコンセプトタイヤを参考出品した。
サステナブル素材は、タイヤを製品化する上で必要な原材料の内、環境負荷の低減に寄与することが認められたもので、天然由来等の再生可能な「リニューアブル素材」と、既に何らかに使用されたものを再利用した「リサイクル素材」に大別される。
今回、トーヨータイヤが開発したタイヤには、リニューアブル素材としてバイオマス由来のブタジエンゴムとスチレンブタジエンゴム、籾殻灰(もみがらばい)シリカ、植物由来オイル、バイオ由来ポリエステル繊維などを採用(全体の約60%)。
これに加えて、リサイクル素材として、富山大学と共同開発したCO2由来のブタジエンゴムをはじめ、再生カーボンブラック、再生ビードワイヤー、再生スチールコードなどが使用(全体の約30%)されていると云う。
また、「転がり抵抗係数」の極小化により、タイヤラベリング制度での転がり抵抗値のレベル最上位である「AAA」相当を実現。
タイヤのライフサイクル全体に於いて、温室効果ガスの排出量低減やEVの航続距離向上にも大きく寄与し、同社が掲げる“製品に於けるサステナブル素材使用比率を2030年時点で40%、2050年には100%を実現する”という、目標の布石となるものであると云う。
東京オートサロン2024に参考出品されたコンセプトタイヤ。サイドデザインは「サステナブル」と「エレクトリック」をモチーフにしている。
トーヨータイヤは、今後、このタイヤの実用化に向けたさらなる技術革新を進め、持続可能なモビリティ社会の実現に貢献する製品の早期開発、市場供給に努めていきたいとしている。