オクテックは、4月25日、自動運転開発で不可欠な車載カメラの検証を、室内で実際の明るさで行えるシステム「HALDiS」を開発し、商品化したことを発表した。
世界各国で自動運転車の開発競争が激化する中、2018年3月中旬にUber社の自動運転実験車が死亡事故を起こしたことは記憶に新しい。
公開された実験車両の車載カメラ映像を分析した結果では、事故を起こした車両は被害者の女性を認識していなかったことが判明。公道での自動運転実験の難しさが浮き彫りとなる結果となった。
そんな背景により、安全な室内で自動運転の機能を評価・検証できる実験システムの必要性がクローズアップされており、同社の「HALDiS」は、そんなニーズに応えるべく開発されたシステムだ。
特徴は、最大300,000cd/m2という超高輝度の映像表示機能で、入力データと同じ明るさ・色で映像を映し出すことができる。
これにより、従来では不可能であった時間・天候を問わない“実際の明るさ”の環境を再現でき、他車両や歩行者を撮影・認識する車載カメラやAI、アルゴリズムの検証を室内で行うことを可能としている。
他にも同社では、実走行環境シーンの輝度分布を記録、解析、閲覧するシステム「o-T-Record」や、自動運転検証や先進ランプ機能検証等を用途とするシミュレーション「o-T-Sim」も開発。
「HALDiS」との組み合わせで、室内での車載カメラ検証がより効率的に行える。
ちなみに、これら製品は、
「人とくるまのテクノロジー展2018横浜(5月23~25日:パシフィコ横浜)」
「人とくるまのテクノロジー展2018名古屋(7月11~13日:ポートメッセなごや)」
の同社ブースに展示予定だ。