日産自動車は11月30日、みずほ銀行をアレンジャーとする2,000億円のシンジケーション方式でのグリーンローン契約を締結したと発表した。
このローンは、日産が今年7月にサステナブル・ファイナンス・フレームワーク(※1)を策定して以降、初の資金調達となるもので、契約期間は5年および7年。資金は、電気自動車(EV)や将来のカーボンニュートラルな輸送手段を実現するゼロ・エミッション車と、その構成部品の設計、開発、製造を行うための投資や費用など、フレームワークに定義された適格なグリーンプロジェクトに充当されると云う。
<ローン契約の概要>
– 借入人:日産自動車株式会社
– 契約金額:2,000億円
– アレンジャー:株式会社みずほ銀行
– コ・アレンジャー:株式会社三菱UFJ銀行
– 貸付人:国内外金融機関
– 契約締結日:2022年11月30日
– 契約期間:5年および7年
なお、日産が策定したフレームワークは、「グリーンボンド原則(GBP)2021」と「ソーシャルボンド原則(SBP)2021」、「サステナビリティボンド・ガイドライン(SBG)2021」、「グリーンローン原則(※2)2021」、そして「ソーシャルローン原則2021」に適合するもので、その適合性については、環境・社会性・ガバナンス(ESG)に関する独立した調査会社である“サステイナリティクス”の外部評価(※3)を取得しているとのこと。
日産は、今回の資金調達を通じて、EVのパイオニアとして、ゼロ・エミッションでクリーンなモビリティを実現するため、電動化技術の革新をより加速させ、価値の高い電動車両を幅広く提供することで、移動と社会の可能性を広げていくことを目指すとしている。また、今後も「人々の生活を豊かに。イノベーションをドライブし続ける。」というコーポレートパーパスの下、よりクリーンで安全な、誰もが共生できる世界の実現に貢献していきたいとしている。
※1)日産のサステナブル・ファイナンス・フレームワークについて:https://www.nissan-global.com/JP/IR/STOCK/SUSTAINABLE_FINANCE/
※2)グリーンローン原則:Loan Market Associationとアジア太平洋地域業界団体Asia Pacific Loan Market Associationが2018 年3 月に策定した環境分野に使途を限定する融資の国際ガイドライン。2018年12月にはThe Loan Syndications and Trading Associationも参画。
※3(サステイナリティクス)セカンドパーティ・オピニオン 日産自動車・販売金融子会社 サステナブル・ファイナンス・フレームワーク:https://mstar-sustops-cdn-mainwebsite-s3.s3.amazonaws.com/docs/default-source/spos/nissan-and-nissan-sales-finance-affiliates-sustainable-finance-framework-second-party-opinion-(2022)-japanese.pdf?sfvrsn=9177229f_1