日産自動車は4月4日、世界に5拠点(※)ある同社デザインセンターのひとつ、「日産デザインチャイナ」の北京から上海への移転を発表した。
日産は、2005年に上海でデザインオフィスを開設。その後2011年に北京に日産デザインチャイナを設立し、2013年に規模を拡大。移転先である上海の新デザインセンターには現在約50名のデザイナーが在籍しており、2020年までに80名の増員を予定している。
中国のデザインチームは、2013年公開のコンセプトカー「Friend-Me(フレンド・ミー)」と、これを基に作られた量産モデル、「ラニア」のデザインを手掛けており、また、中国汽車工程学会と協力し、中国の若手デザイナーの育成に取り組んでいる。
日産のグローバルデザイン担当専務執行役員のアルフォンソ・アルバイサ氏は、移転に際し以下のように話している。
「多様な文化を受け入れる上海には世界中からクリエイティブな人財が集まり、イノベーションの拠点として成長しています。上海という市場の創造性は、過去16年間中国市場で日産が得た経験を強化し、お客さまのために、さらにわくわくするデザインを生み出すことに役立つでしょう」。
また日産(上海)汽車設計有限公司社長の秋山芳久氏は、以下のように話している。
「移転先の上海は、商業、金融、産業の中心地です。この巨大都市の活気とエネルギーに刺激を受けて、日産、インフィニティ、さらにはダットサンの各ブランドのため個性的なデザインを生み出していきます」。
日産は、日産デザインチャイナにおいて引き続き、世界最大の自動車市場である中国をはじめ、世界各国の顧客に向けたデザイン開発を行い、デザインを通じ、より安全で持続可能性があり、様々な物と繋がる、わくわくするようなモビリティを実現する車や技術を社会に提供することを目指していくとしている。
※その他日産の主要デザイン4拠点は、日産グローバルデザインセンター(厚木市)、クリエイティブボックス(東京)、日産デザインアメリカ(サンディエゴ)、日産デザインヨーロッパ(ロンドン)。