日産自動車は3月5日、ジュネーブ国際モーターショーで、電動パワートレイン「e-POWER」を搭載したクロスオーバーコンセプト「IMQ」を世界で初めて公開した。
また、「e-POWER」技術の欧州市場への投入を合わせて発表した。
ジュネーブモーターショーで初披露された「IMQコンセプト」は、先進の技術とデザインを搭載した全輪駆動の「e-POWER」搭載車。システムには、発電専用のガソリンエンジンに加え、発電機、インバーター、バッテリー、電動モーターを搭載。ガソリンエンジンは発電のみ行い、その電力を利用してモーターの力で走行する。
日本では、「ノート」と「セレナ」に搭載され、ノートでは購入者の70%以上が、またセレナでは約半数が、e-POWER搭載車を選ぶと云う。
また現在、欧州における電気自動車の販売台数トップは「日産リーフ」だが、日産は、2022年までに「e-POWER」を欧州の量販モデルに搭載することで、欧州における電動車両の販売を現在の約5倍に、また、2022年度末には市場平均の2倍になると見積もる。
さらに欧州日産は、62kWhの大容量バッテリーを搭載した「日産リーフe+」の正式な受注を、3月6日から専用ウェブサイトで開始。同車は、1月のワールドプレミア以降、1か月で欧州で3,000件以上の先行予約を受けたと云う。
今年後半には、「リーフ」の使用済みバッテリーのセルを再利用した防水型ポータブル蓄電池の「ニッサン エナジー ローム(Nissan Energy Roam)」が発売予定。ロームは、700Whのストレージ容量と1kWの出力を備えている。
日産の常務執行役員であるルー ドゥ・ブリース氏は、以下のように話している。
「日産は量販EV技術におけるグローバルリーダーシップの上に、欧州における全面的な電動化を見据えています。今後2年のうちに『e-POWER』を欧州市場に投入することで、ニッサン インテリジェント モビリティの提供する価値をさらに多くのお客さまにお届けしていきます」。