ニデックは11月14日、グループ会社であるニデックモビリティ が、二輪車の駆動力が変化するシーンで、ライダーのクラッチレバー操作を必要とせずにギアチェンジを可能とする「電動クラッチECU(Electronic Control Unit:システムを電子回路を用いて制御する装置)」を世界で初めて開発したと発表した。
四輪車と違って、二輪車、特に中型以上の機種は、マニュアルトランスミッション(MT)が主流になっており、発進や変速、停止などの際にはクラッチおよびギアチェンジ操作が必要となる。
今回、ニデックモビリティが開発した「電動クラッチECU」は、MT二輪車のこのクラッチコントロールを自動制御するもので、ライダーが任意でMTモード、ATモードを切り替えるシステムに採用されていると云う。
同社は、この製品の開発に於いて、システムを構築する制御や制御対象をモデル化し、シミュレーションすることで、検証を行いながら設計開発を進めていく手法である〝モデルベース開発〟を採用。通常1年ほどかかる試作品納入を5カ月で実現したほか、設計工程での検証を可能とし、検証工程に於ける手戻りの減少や開発工数の大幅な短縮に加えて、品質を向上させることにも成功したと云う。
ニデックモビリティは、これまで四輪車、二輪車を含めた多くの制御ユニットを量産してきた実績を活かすことで、今後も車載用電子制御技術を進化させて市場をリードすると共に、安全や安心、環境に貢献する製品を開発することで、クルマ社会に於ける人とクルマのベストマッチングを実現していきたいとしている。
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