日本電気(NEC)は、商品の香りを体験しながら仮想店舗内でのネットショッピングを想定した世界初(注1)のVRシステムを開発した。
システムは、米国ベンチャー企業のVAQSO社(注2)のVRから香りを発生させる技術を活用し、仮想店舗内で商品(りんご、オレンジ、クロワッサン)に近づくと、VRヘッドセットに取り付けられたデバイスから商品の香りが発生し、自宅にいながら嗅覚も合わせた臨場感ある買い物体験ができるというもの。
NECの「法人VRソリューション」を強化するこのシステムは、日本アクセスの主催イベント「春季フードコンベンション2019(注3)」で紹介された。
NECでは、これまで、危険な作業・研修などのトレーニング用途や、ユーザビリティ検証などのシミュレーション用途、遠隔会議などのコミュニケーション用途として「法人VRソリューション」を展開。
2021年以降に5G回線内蔵の小型・軽量VR端末が普及、VRショッピングが一般化するとの判断から、今回、VRを活用したショッピング用途として新たにシステム開発し、VRの活用範囲を拡充した。
NECは、2020年度までの3カ年の中期経営計画「2020中期経営計画」の下、生体認証やAI・IoT、セキュリティ、ネットワークサービスなどの先進技術を活用し、快適で心地よい顧客体験を生み出す店舗運営の実現を推進。
これにより人やモノ、プロセスの情報・状態をバリューチェーン全体で共有し、新たな価値を生み出す「NEC Value Chain Innovation」(注4)を顧客と共に実現していきたいとしている。
注1:NEC調べ。
注2)VAQSO Inc.:本社 カリフォルニア州サンフランシスコ、CEO 川口 健太郎
注3)春季フードコンベンション2019:インテックス大阪で1/17(木)~18(金)に、さいたまスーパーアリーナで1/23(水)~24(木)に開催された。
注4)NEC Value Chain Innovation:最先端のデジタル技術を活用し、顧客との共創活動を通じて、人やモノ、プロセスを企業・産業の枠を超えてつなぎ、新たな価値を生み出すNECの事業領域。
■(NEC)法人VRソリューション:https://jpn.nec.com/nvrs/index.html
■VAQSO:https://vaqso.com/