NECは2月22日、5Gコアネットワーク(5GC)でユーザデータのトラフィックを処理するUser Plane Function(UPF)に於いて、第4世代インテル®Xeon®スケーラブルプロセッサーを搭載したインテルサーバー上で、世界最高水準となるサーバー1台あたり1.3Tbpsのスループットが実現できることを確認した。
2030年代に導入される次世代の情報通信インフラ「Beyond5G/6G」では、高精細な映像配信やAR・VR、AIの普及等により、通信トラフィックが爆発的に増えることが予想されている。このため通信事業者は、継続的に設備を増強していく必要があり、消費電力やコストの増加が大きな経営課題となっている。
NECでは、UPFの処理効率化を目指し、CPU処理の最適化、メモリアクセスの高速化、メモリアクセス遅延の低減等に取り組んできた。
また性能向上に寄与する最新ハードウェアの評価も継続的に行っており、今回第4世代インテルXeonスケーラブルプロセッサーを使用し、これまでの性能向上施策と合わせることで、NECの試験環境にてUPF1サーバーで世界最高水準スループットとなる1.3Tbpsを実現した。
また消費電力の増加はカーボンニュートラルと密接に関連しており、同UPFでは、インテル® Infrastructure Power Manager (IPM) を使用し、効率的な電力使用を可能にしている。
今回の成果は、モバイルネットワークのトラフィック処理性能を飛躍的に向上し、消費電力やコストの低減に寄与する。
NECでは「今後も提供価値最大化のためにソフトウェア・ハードウェアの技術進化をいち早く取り込みます。そして、社会実装につなげて通信事業者へ貢献してまいります」と話している。