村田製作所とKDDIは、村田製作所の仮想センサプラットフォーム「NAONA」(注1)を活用し、コミュニケーションを活性化する実証実験を、5月下旬から開始する。
実証実験では、ベルシステム24、KDDIエボルバ両社の会議室に村田製作所の仮想センサプラットフォーム「NAONA」を導入。社員とその上司が面談を行った際の発言の量、長さ、テンポなど、会話のセンシングデータから、コミュニケーションの質を可視化する(注2)。
KDDIは、同実証実験でデータを収集し、解析できるIoT基盤を提供。KDDIグループのARISE analyticsの協力のもと、取得したデータをもとに商用化でのサービス拡充に向けた解析を行う。
さらに、上司の社員に対するコミュニケーションの質を高め、より効果的な面談を行えるよう、外部アドバイザーから上司に対して解析結果をもとにしたフィードバック研修を実施。研修前後でデータを比較し、コミュニケーションの変化を検証する。
実証実験は、コミュニケーションを可視化・解析することで、従業員の満足度向上とより働きやすい環境づくりに貢献することを目的としていると云う。
村田製作所は「NAONA」で取得した音声データをAPIとして「KDDI IoTクラウド API Market」へ提供、また一方で、KDDIグループのアイレットが「NAONA」の開発に参画するなど、KDDI、村田製作所は継続してIoTビジネスの拡大に取り組んでいくとしている。
注1:仮想センサプラットフォーム“NAONA”のビジネス構想について(2017年9月27日):
https://www.murata.com/ja-jp/about/newsroom/news/product/others/2017/0927
注2:録音や録画による一般的なコミュニケーションの解析とは異なり、音声の特徴のみのセンシングのため、会話の内容を記録せずに解析が可能。
■KDDI IoTクラウド API Market:https://iot.kddi.com/services/iot-cloud-apimarket/index.html