三菱商事 は3月15日、地域交通のDX化および自動運転の社会実装の加速を目的として、自動運転ソフトの開発企業であるティアフォー に、第三者割当増資により出資すると発表した。
三菱商事では、日本が抱える交通課題の解決に向け、事業会社や出資先を通じてオンデマンドバス事業やタクシー配車事業に取り組むことで、地域交通の効率化・利便性の向上を目指す「地域交通のDX」に努めてきた。
また、「自動運転」を、係る課題解決に繋がる重要な取り組みと位置付け、2022年に福岡空港での大型自動運転バスの実証実験に参画したほか、昨年2月には自動運転のワンストップサービスを提供する「A-Drive 」を設立。
以降、全国で自動運転の実証実験を進め、大型二種免許を持つドライバー不足への課題解決策の一環として、福岡県北九州市や神奈川県平塚市で大型路線バスの自動運転化の実証実験にも取り組んできた。
更に三菱商事は、三菱ふそうトラック・バス、三菱自動車工業のEVワンストップサービスのオンライン新会社イブニオン(EVNION Inc.)設立(記事リンク)の動きもある。
一方のティアフォーは、「自動運転の民主化」をビジョンに、オープンソースの自動運転車用オペレーティング・システムの「Autoware(オートウェア)」を活用したソフトウェアプラットフォームを提供し、これら製品を基盤に、市場の需要に応えるソリューションを展開。自動運転システムの社会実装を、世界各地のパートナーと協力しつつ進めている。
両社は、これまでも実証実験を通じて協業関係を築いてきたが、今回の出資を通じて、自動運転システムの社会実装の加速化を目指し、自動運転に関する取り組みを推進していくとしている。
[ティアフォーの概要]
– 商号:株式会社ティアフォー
– 本社所在地:愛知県名古屋市中村区名駅1-1-3 名古屋大学オープンイノベーション拠点
– 代表者:代表取締役社長 加藤真平
– 事業内容:自動運転システムの開発及びプラットフォーム事業