国土交通省は12月11日、安全運転を継続できない可能性のある居眠りや脇見等のドライバー状態を検知し、ドライバーに報知するシステムのガイドラインを策定したことを発表した。
これらのガイドラインにより、自動車メーカー等における開発が促進され、同システムを搭載した車両の早期実用化・普及が期待される。
国土交通省では、先進安全自動車(ASV※1)技術の実用化による交通事故の削減に向けて、産学官の有識者・関係者で構成される「先進安全自動車(ASV)推進検討会」において、自動運転の実現に必要なASV技術について、開発・実用化・普及を促進している。
※1 ASV:Advanced Safety Vehicleの略で、先進技術を利用してドライバーの安全運転に資するシステムを搭載した自動車。
ASV推進検討会について:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/japanese/planning6.html
今般、国土交通省が行なったガイドラインの策定等は下記のとおり。
1:ガイドラインの策定
・ドライバーモニタリング(眠気・居眠り検知)システム ガイドライン
・ドライバーモニタリング(脇見等検知)システム ガイドライン
ガイドラインでは、ドライバーの眠気・居眠り、脇見により安全運転を継続できない可能性のあるドライバー状態を検知し、ドライバーに報知するドライバーモニタリングシステムについて、眠気・居眠り、脇見のそれぞれについて開発等の指針を示した。早期実用化が期待される検知項目が優先して要件定義され、技術開発の進展に合わせて適宜改訂及び検知項目の追加が行われる。
ドライバーモニタリングシステムとは、ドライバーの居眠り運転や脇見運転を防止するため、ドライバーの状態を検知し、注意喚起を行うシステム。なかでも、ドライバーの眠気や居眠りを検知するものを「ドライバーモニタリング(眠気・居眠り検知)システム」、ドライバーが前方以外を注視する行為を検知するものを「ドライバーモニタリング(脇見等検知)システム」と呼ぶ。
2:その他
・ドライバー異常時対応システム ドライバー異常自動検知システム基本設計書附則作動データ記録装置 ガイドラインの策定
・ドライバー異常自動検知システム ガイドライン等の改訂※2
・令和元年ASV技術普及台数調査※2
・主要なASV技術の概要及び自動運転関連用語の概説とりまとめ※3
・自動運転レベル3以降の車両の呼称※3
※2 下記ホームページにて公開
https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/documents.html
※3 令和2年12月11日プレスリリース参照
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000353.html