日本ミシュランタイヤは7月20日、本国の仏ミシュランが“フランス郵政公社(La Poste:ラ・ポスト/※1)”と提携し、新世代エアレスホイールテクノロジーの「ミシュラン アプティス・プロトタイプ(MICHELIN UPTIS Prototype/以下、アプティス/※2)」を装着したラ・ポスト車両を、6月27日、初運行したと発表した。
なお、欧州でのアプティス採用は初(アジアでは今年1月にシンガポールのDHLがアプティス装着車両を初運行)。2024年末迄には、フランス北部のオードフランス地域に於いて、アプティスを装着した約40台のラ・ポスト車両が手紙や小包を配達する予定だと云う。
アプティスは、実際の条件下で公道を走行する世界で唯一の乗用車・ライトバン用エアレスタイヤ。画期的な構造やハイテク材料、ホイールアセンブリーにより、パンクや破裂といった運行上の大きなリスクを取り除いて、空気圧の補充や点検を不要に。メンテナンスの負荷の大幅軽減により、車両のダウンタイムの最小化や稼働率向上を実現、事業の生産性を最大化させると云う。
※1:フランスおよびその海外県で郵便事業を行う公共企業体。
※2:UPTIS=Unique Puncture-proof Tire Systemの頭字語。
アプティスを装着したラ・ポスト車両の初運行に際して、ミシュラン OEM事業ディレクターのBruno De Feraudy(ブルーノ・デ・フェラウディ)氏は、次のように述べている。
「ミシュラン アプティス・プロトタイプは、タイヤの画期的なイノベーションで、2050年迄にタイヤを100%持続可能にするための重要なステップです。タイヤ構造とハイテク材料の約50件の特許で、より安全なモビリティと環境保全に貢献するミシュランの能力を実証しました。フランス最大手5万台の車両を保有するLa Posteがアプティスを採用したことを嬉しく思います」。
また、ラ・ポスト 副マネージングディレクターのPhilippe Dorge氏は、次のように述べている。
「一世紀以上モビリティに貢献してきたミシュランとのコラボレーションを非常に嬉しく思います。我々はフランス全土に週6日郵便を配達し一日地球50周分移動するため、環境フットプリントを抑制しながら安全に運航する車両を必要とします。革新的なミシュラン アプティス・プロトタイプに性能と完全な安心を期待しています」。