マツダは2月1日、新しい時代に適合したロータリーエンジン(RE)の研究開発を加速させることを目的に、2月1日付で、パワートレイン開発本部パワートレイン技術開発部に「RE開発グループ」を復活させたことを発表した。
新生のRE開発グループでは、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、時代に適したソリューションによってクルマが持つ楽しさを提案し続けるため、REを発電機用として継続的に進化させ、主要市場での規制対応やカーボンニュートラル燃料対応などの研究開発に取り組んでいくと云う。
ロータリーエンジンは、三角形のローターが回転することによって動力を生む独自の構造をもつエンジン。マツダでは、REを1967年発売の「コスモスポーツ」に初搭載し、その後もこのエンジンを量産する唯一の自動車メーカーとして、長年に亘って、排気ガス浄化や燃費、耐久性などの性能向上に取り組み続けたが、2012年に「RX-8」と共に生産を終了。しかし、昨年6月、約11年ぶりにRE搭載車の量産を再開し、現在、RE搭載12車種目となる「MX-30 Rotary-EV」を、日本や欧州で販売している。
RE開発グループの復活について、取締役専務執行役員兼CTO(最高技術責任者)の廣瀬一郎氏は、以下のように話している。
「マツダの歴史において、REは『飽くなき挑戦』を象徴する特別な存在です。これまでREを支えていただいたすべての皆さまに心から感謝申し上げます。このたび、世界中のお客さまに愛されてきたREを開発する組織を復活させました。
今日までの約6年間、RE技術者は最先端の内燃機関の機能開発や究極の効率改善を掲げるエンジン開発の組織に属し、エンジン方式の垣根を越えてその視座を広げ、またマツダの強みの一つである『モデルベース開発』の使い手として鍛錬してきました。
このたび36人の技術者が一つのグループに集結し、REの研究開発でさまざまな壁をブレークスルーするスタートを切ります。電動化時代そしてカーボンニュートラル社会においても、『飽くなき挑戦』でお客さまにワクワクしていただける魅力的なクルマをお届けすることをお約束します」。