クボタは10月26日、研究開発の新拠点「グローバル技術研究所(Kubota Global Institute of Technology/以下、KGIT)」を、大阪府堺市に開設したと発表した。投資額は約840億円。
新たな施設では、製品や基幹部品、材料(素材)や解析などの基盤技術をはじめ、DXを実現するIoT・ICT・AI等の高度データ処理技術、そしてカーボンニュートラル関連技術などの開発に取り組んでいくと云う。
クボタでは、事業のグローバル化や事業領域の拡大に伴い、各地域の状況やニーズに合った製品の開発を強化するため、タイ、フランス、アメリカに研究開発拠点を開設するなどグローバルで研究開発体制の構築を進めていると云う。
KGITは、それら各地域の研究開発拠点の連携強化のためのハブの役割に加え、さらなる事業拡大に向けた製品開発や先端技術開発の強化を目的に新設。農業機械や建設機械を中心に国内の研究開発に関連する部門の大部分を集約し、食料・水・環境の各分野で必要とされる製品開発、製品のベースとなる基幹部品の開発、それらを支える材料(素材)や解析などの基盤技術の強化に取り組んでいくと云う。
さらに、幅広い事業への展開が進むIoTやICT、AIに関する先端技術の強化と製品・ソリューションへの実装に加え、電動化をはじめとしたカーボンニュートラル実現に貢献する製品・技術開発を加速するなど、社会課題を解決する製品・技術・サービスの提供にこれまで以上に取り組んでいくしている。
[施設・設備の特徴]
■設計・研究棟
・約18,000㎡におよぶワンフロアにエンジニアを集約し、部門間の活発な交流により新たなイノベーションを創出する設計・研究棟の執務スペース。
・個別集中ブースやコミュニケーション機会を増やせるカフェテリアなどを設置したオフィスレイアウト。
・太陽光パネルや高効率空調・照明を採用した環境にやさしい建築設計。
■実験設備・コース
・大形農機の走行試験が可能な一周1.5kmの広大なテストコース。
・従来比2倍に増設した24時間連続自動運転可能な台上設備。
・機械の多種多様な動作テストがすぐに行えるよう設計・研究棟に隣接したテストフィールド。
[施設概要]
– 名称:グローバル技術研究所(Kubota Global Institute of Technology)
– 所在地:大阪府堺市堺区匠町1番地11
– 面積:敷地面積 約346,000㎡/延床面積:約138,000㎡
– 投資額:約840億円
– 機能・役割:
・農業機械・建設機械をはじめとする製品と基幹部品および、材料(素材)や解析などの基盤技術の開発。
・製品・ソリューションのDXを実現するIoT・ICT・AI等の高度データ処理技術開発。
・製品の電動化や資源循環システムなどのカーボンニュートラル関連技術開発。
– 稼働開始:2022年9月