ジェイテクトは10月17日、既存事業の競争力向上のため、Webアプリケーションの開発体制を強化すると共に、開発人材の育成・採用を活発に行っていくと発表した。製品の開発設計や生産工程の省人化・自動化などを可能とするWebアプリケーション開発を積極的に進めていく。
ジェイテクトでは、これまでもステアリングや駆動部品、工作機械のシステムを制御するソフトウェアなどを自社開発してきたが、今後、これら製品のシステム制御に留まることなく、ソフトウェアとしてのWebアプリケーションの開発も行うことで、従前の手法では達成できなかった設計や加工の最適化、生産工程の省人化・自動化、さらに間接業務の効率改善を可能にしていくと云う。
開発事例
ジェイテクトでは、駆動部品の外観検査に於いて、画像データの取得・蓄積、AIによる良否判定など、一連の機能を組込んだWebアプリケーションを開発し、その自動化に取り組むなど、生産技術のデジタル革新を推進し、その成果を「ソフトウェア品質シンポジウム2022」で紹介。また、OSS(Open Source Software)なども活用し、開発したWebアプリケーションの内、社外でも幅広く活用できるものについては、ソースコードを共有するウェブサービス「GitHub」で公開していく(現在、画像解析AI用ストレージツールなど10以上のソースコードを公開)。
開発体制の強化
Webアプリケーション開発体制強化のために、今年10月、ジェイテクトのイノベーション拠点でもある東京ジェイテクトビル(東京都中央区銀座7丁目)に、研究開発本部所属の専門組織を新設。また、PythonやJavaScriptによるプログラミング、フルスタックWebアプリケーション開発の教育カリキュラムを内製で充実させてきた。
今後は、Webアプリケーション開発人材の育成・採用を活発化させ、内製のWebアプリケーションを通じた既存事業の競争力向上の実現と良質廉価を追求していく。
Webアプリ開発体制強化により達成可能なSDGsの目標&ターゲット
【8.2】高付加価値セクターや労働集約型セクターに重点を置くことなどにより、多様化、技術向上及びイノベーションを通じた高いレベルの経済生産性を達成する。
【8.4】2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る。
【9.4】2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。全ての国々は各国の能力に応じた取組を行う。