日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は、2018年1月25日、エンジニアリングシステム設計ソフトウェア「LabVIEW」の次世代製品「LabVIEW NXG」の最新版をリリースした。
最新版では、自動テスト・計測システム市場をターゲットとし、システム開発者の工数削減を可能にする機能が実装された。
「LabVIEW NXG」は、1986年に販売を開始した「LabVIEW」の次世代版で、従来のLabVIEWとは根本的にプラットフォームが異なるとしている。
日本NIは2017年5月に、LabVIEW NXGの初期バーション( LabVIEW NXG 1.0)を正式リリースし、今回は、そのアップデート版となった。
LabVIEW NXGの初期バージョンとの違いは以下の通り。
初期バージョンではデータ収集機能のみをサポートしていたが、最新バージョンでは、自動テスト・計測市場をターゲットにした機能強化がなされた。
具体的には、対応するハードウェアの種類が拡張され、約千種類のボックス型計測器や、NIが提供するPXI(PCI eXtensions for Instrumentation)ベースのモジュール式計測器を使用したテストが可能となった。
これに伴い、ハードウェアの設定時間を削減するための新たな機能として「SystemDesigner」を追加。NIと他社製ハードウェアの自動検出およびドライバインストールがスムーズに行えるようになった。
また、Webを介してアプリケーションを実行するエンジニア向けの機能として「WebVI」が用意された。
この新機能により、HTMLやJavaScriptなどのWebベースのアプリケーション開発手法に明るくないシステム開発者でも、LabVIEW NXGのみでWeb用のユーザインタフェース(UI)を素早く開発することが可能になり、PC、タブレット端末、携帯電話機など様々な端末のWebブラウザにUIを実装してデータを監視することができるとしている。
[サービス提供について]
今回リリースされたLabVIEW NXGは、従来のLabVIEWとは根本的に異なるプラットフォームであるため、既存のLabVIEWユーザにとっては、開発プロセスにおいて大きな変化を伴うと云う。
そのため、NIは新型プラットフォームであるLabVIEW NXGへの移行期間として、従来のLabVIEWとLabVIEW NXGを同時平行して提供しており、LabVIEWユーザであれば、追加費用なく両方の開発環境を試すことができるとしている。
LabVIEW NXG: www.ni.com/labviewnxg