いすゞF-seriesをベースに、Gatikの自動運転システムを搭載した同社開発車両
2027年度の自動運転レベル4事業化に向け、パートナーシップを構築
いすゞ自動車とGatik AI Inc.(本社:アメリカ合衆国カリフォルニア州、CEO:Gautam Narang)は、北米自動運転事業に於けるパートナーシップを構築することを目的に、いすゞからGatikに対して3,000万USドル(47億円/1USドル=155.8円/2024年5月13日時点の為替レートで計算)を出資することで合意した。
双方は同資本業務提携を基に、強固なパートナーシップを構築し、自動運転レベル4による移動サービスの社会実現を目指していく。
そんな米国に於ける協業では、いすゞ・Gatikの両者間で自動運転事業開発および自動運転システム搭載を前提に安全性を担保した新たなシャシ(冗長シャシ)の設計・開発に関する協業に取り組む。
いすゞは先の4月に公表した中期経営計画「ISUZU Transformation – Growth to 2030(IX)」で新事業の柱として確立するため、(1)自動運転ソリューション、(2)コネクテッドサービス、(3)カーボンニュートラルソリューションの領域強化を掲げている。
そうしたなか自動運転ソリューションへの挑戦として、2027年度中の自動運転レベル4のトラック・バス事業の開始を目指すべくGatikとの提携が実現した。
Gatikは、北米のミドルマイル(流通センターや配送センター間を繋ぐ中距離・中間物流)で自動運転物流サービスを提供する唯一の企業で、小型および中型の自動運転トラックを使用して、商品を安全かつ効率的に配送する物流サービスを展開している。
同社は特に、大手企業向けのBtoB(企業間)物流に注力しており、2021 年にはミドルマイルで完全無人商用配送にも成功した。Gatikのクラス3~7(日本の小型~中型トラックに相当)の自動運転トラックは、米国のテキサス・アーカンソー、カナダのオンタリオをはじめとする各州の市場で商用展開されている。
いすゞは今回の提携により、米国・カナダですでにマーケットリーダーの地位を確立しているLCF5市場で、ミドルマイルでの自動運転事業に参入し、北米で深刻化するドライバー不足や急増する配送ニーズなどの社会課題の解決を積極的に推進していく。
更に自動運転システムの搭載を前提とした安全性能を有する新たなシャシを共同で設計・開発し、2027年度中の量産開始を目指す。
<いすゞの概要>
名称:いすゞ自動車株式会社
設立:1937年4月
代表者:代表取締役 取締役社長COO 南真介
従業員数:45,034名(2024年3月末時点)
事業内容:自動車・輸送用機械器具・原動機等の製品およびその部品ならびに関連する資材・用品の製造・販売
WEBサイト:https://www.isuzu.co.jp/
<Gatikの概要>
名称:Gatik AI, Inc.
設立:2017年3月
代表者:CEO Gautam Narang
事業内容:自動運転システム・周辺機能・ツール開発および自動運転物流サービスの提供
WEBサイト:https://gatik.ai/