いすゞ自動車は、商用車におけるコネクテッド技術を活用し、商用車ユーザーの社会的課題解決に貢献する新たなサービスの創出を目指し、9月30日からトライアルを開始する。
いすゞでは、2004年から商用車テレマティクス「みまもりくんオンラインサービス」を展開し、商用車におけるコネクテッド技術の活用にいち早く取り組んできた。
2015年には大型トラック「ギガ」に情報通信端末を標準搭載し、同時に車両データを活用した高度純正整備「PREISM(プレイズム)」を展開。
さらに2018年に小型トラック「エルフ」、2019年に中型トラック「フォワード」にも情報通信端末を標準搭載し、全トラックシリーズ(※一部車型を除く)のコネクテッド化を実現。
これらのコネクテッドサービスを展開していく中で構築してきた独自の通信プラットフォームや車両データを広く活用し、新たなソリューションの創出を推進していくためのスタートとして、3つの新しいサービス提供に向けたトライアルを開始し、来年度から順次実用化を目指していく。
いすゞは、昨年5月に発表した中期経営計画における7つの重要課題のひとつとして、顧客とともに新たなソリューションを創出することを目指した「協創活動によるビジネス革新」を推進。
これまでに培ってきたコネクテッド領域における取組をベースとして、トラックの新たな使い方や物流業務の改善など、ユーザーの課題解決に向けたソリューションづくりを幅広い分野からのパートナーとともに進めていくとしている。
今回、トライアルを開始する新たなコネクテッドサービスは以下の通り。
1. 日常(運行前)点検アプリ「PRE START CHECK(プレスタートチェック)」
従来2人で行う必要があった日常(運行前)点検を、車両とスマートフォン等をつなぐコネクテッド技術を活用し、1人でも実施可能とし、さらに、スムーズな点検作業と点検データの記録管理をサポート。
今回のトライアルを通じて、点検実施負荷軽減の効果等を検証する。本アプリをはじめとしたスマートフォンを活用したサービスと商用車テレマティクスMIMAMORIとを連携し、運行管理業務の負担軽減を図る。
2. 架装のコネクテッド/積荷情報のコネクテッド
<架装>
いすゞのトラックに標準搭載された情報通信端末を活用し、シャシから架装まで車両トータルでの稼働サポートサービスを、架装メーカーと協業し提供。
架装物の稼働や故障の情報を、シャシ側の情報通信端末を通じて架装メーカーが取得する仕組みについて今回の実証実験で検証し、今後展開するサービスに活用する。
<積荷情報>
いすゞのトラックに標準搭載された情報通信端末を活用し、トラックを通信媒体とする新たなサービスを、顧客と協業し提供。
RFID等の技術を用いて積荷情報を自動的に取得、顧客と共有することで、ドライバーの付帯作業負荷低減を目指す。
今回の実証実験を通じて、トラックへの実装に向けた課題を先ず検証し、将来的には、積荷情報とシャシ情報を組み合わせた幅広いサービスの提供を実現するための環境を整えていく。
<エルフ「つながる×みつめるトラック」CM>