ZMPは5月28日、JUKIが「PATORO®(以下「パトロ」)」を活用し、紫外線消毒のロボットとして試作した事例を公開した。
パトロは2020年12月より販売を開始した、時速6km/h以下で自動運転を行い屋内外の警備、またはオプションとして噴霧消毒を行うロボット。パトロに搭載される自動運転は、人が行き交う場所でも回避行動や一時停止などにより安全な走行ができるようになっている。
JUKIでは、コロナ禍の中で新たに発生している消毒作業に関する二次感染リスクや過重労働の防止を目的とし、公共設備等での安全な消毒を実現する手段として、自律移動を有するパトロにロボットアームと紫外線照射機を組み合わせ、より自由度のあるUV消毒ができる消毒ロボットの試作開発とテストを行った。
この紫外線消毒ロボットの試作機では、ZMPの無人警備ロボ「パトロ」と紫外線照射機のついたロボットアームは、ロボットマネジメントクラウドのROBO-HI®(ロボハイ)を通じ行うコンセプトとなっている。ロボハイでは、パトロの位置情報や各種ステータスの情報をAPI接続により外部システムへ連携できる仕組みを提供する。
自動運転技術とロボットアームを組み合わせることで、この消毒試作機はロボットアームを固定しパトロの自律移動により紫外線消毒を行う方式と、パトロが特定の場所で停止しロボットアームを動かすことによって紫外線消毒を行う、両パターンについて動作テストを行っている。
パトロとロボットアームによる消毒イメージ
■パトロの主な仕様
– 寸法
幅:65.4cm x 高さ:108.9cm x 長さ:80.0cm
– 主な機能
移動機能:自己位置推定による自律移動、障害物回避
コミュニケーション機能:表情・声による周囲とのコミュニケーション
タブレット機能:タッチ操作による行先指定、途中停止、再走行指示
– 速度
最大6km/h
– 安全機能
レーザーセンサーやカメラによる障害物認識と自動回避・停止、緊急停止スイッチ
カメラによる遠隔での周囲監視(ロボハイ®)
– 充電/稼働時間
1時間充電/4時間稼働(利用環境・頻度等により異なる)
– ROBO-HI API機能例
API通信例:マップ内位置情報、速度情報、ロボット進行・停止、右左折指示(角度指定)等