HEREは国際的なプラットフォーム連携を強みに日本企業の成功に貢献していく
――アジアの中では、どのような動きになっているのでしょうか。
高橋 ヒアは世界レベルでみれば、自社のプラットフォームを展開する手法で取り組んでいますが、日本、韓国、中国では地域のサードパーティーとも組み合わせて標準化を目指すという動きです。
――いずれは一つに集約されるのでしょうか。
高橋 それは明言できないですが、一部、日本などでは特殊なものが残る一方で、パソコンのソフトウェアのように最終的には集約される可能性も考えられるでしょう。かつてパソコンでも日本特有のソフトがありましたが、結局、淘汰されました。
――ロケーション情報に、ドローンを活用する可能性は。
ジェムソン それはプロジェクトベースで対応していくということになるでしょう。我々は、衛星や航空機からの情報も取り入れており、個々のケースに対応していく事になると思います。
高橋 ドローンを使った特別なプロジェクトは今のところありませんが、我々は地図情報をベースにそれらをプラットフォームに落とし込み、そこに様々なサービスを付加し、提供しております。それがヒアテクノロジーズの強みと言えるでしょう。
Profile
ジェイソン・ジェムソン
ヒアテクノロジーズ アジア太平洋(APAC)地区担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー
オーストラリアのニューサウスウェールズ大学でビジネス情報技術の理学士号を取得。IT業界でのキャリアは25年以上に及び、様々な市場や組織に向けたクラウドベースのソリューションの販売管理ならびにカスタマサービスの推進において豊富な実績を有する。
ヒア以前は、IBMで10年以上に渡り各種の管理職を務める。最近では、APACにおけるIBMのクラウド事業を統括し、IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)、SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)の利益、売上、受注を含む総合的な事業管理を担う。シンガポール在住。
高橋明宏(たかはし あきひろ)
HERE Japan(ヒア・ジャパン)代表取締役社長
米ダラス大学でMBAを取得。2020年5月に、ヒア・ジャパンのカントリーマネージャーに就任。ヒア入社以前は、27年間日本マイクロソフトおよびマイクロソフトコーポレーションに在籍し、執行役員常務デジタルセールス・アジア・ヴァイスプレジデント付、執行役員常務デジタルセールス事業本部長などを歴任した。