ホンダは7月7日、ITサービス事業全般を行うSCSK (東京都江東区豊洲)と、ソフトウェア開発に関するパートナーシップに基本合意したと発表した。
昨今の自動車市場では、電動化や自動化、コネクテッドカーの普及が加速しており、これに対応するため、高いソフトウェア開発力が不可欠となっている。また、今後は次世代モビリティの価値創造に向けて、ソフトウェアがハードウェアやサービスの価値を定義する「ソフトウェア・デファインド・モビリティ」の発想に基づく開発が加速していくなど、ソフトウェア開発の重要性がさらに増していくことが予想されている。
こうした中、ホンダは、ソフトウェア開発のシームレス化と高速化ができる体制を構築すべく、SCSKとのパートナーシップの基本合意書を締結。この協業を通じて、ホンダが持つシステム制御技術や安全制御技術と、SCSKが持つIT技術といった互いの強みを持ち寄り、両社のエンジニア同士のシナジーを最大化させ、次世代の競争力のあるソフトウェア・デファインド・モビリティ製品・サービスの開発を目指すと共に、ソフトウェアエンジニアの継続的な育成に取り組んでいく。
なお、SCSKは、このパートナーシップに基づき、ホンダ向けのITエンジニアを2030年までに1,000名規模に増員する予定だと云う。
[パートナーシップに基づく協業内容]
1.ソフトウェア開発の領域
・次世代電子プラットフォームのオペレーティングシステム。
・電動パワートレーン。
・先進安全、自動運転。
・IVI(インビークルインフォテインメント)。
2.今後の検討内容
・“協働”開発:両社で共に開発に取り組みながら、積極的な人材交流もできる「協働開発オフィス」の設置。
・ソフトウェアエンジニアの育成:両社の強みを生かした人材育成施策の推進。
・新たな価値創造に向けた取り組み:ソフトウェアデファインドモビリティに対応する開発プロセスや新たな開発用ツールの共同開発など。
[SCSKの概要]
– 会社名:SCSK株式会社
– 設立:1969年10月
– 所在地:東京都江東区豊洲3-2-20 豊洲フロント
– 代表者:代表取締役 執行役員 社長 當麻 隆昭
– 事業内容:
コンサルティング、システム開発、ITインフラ構築などITサービス事業全般
– 従業員数:15,328名(2023年3月末現在)