富士通は5月12日、Amazon Web Services, Inc(以下「AWS社」)とモビリティ業界のデジタルトランスフォーメーション(以下「DX」)加速に向けたグローバルにおける協業に合意したと発表した。
この協業において、富士通がモビリティ業界で培ってきたデジタルツインやセキュリティのソリューションとAWS社の高い性能と品質を有するクラウドサービス(以下「AWSクラウド」)を組み合わせることにより、モビリティ業界の企業の新たなサービスやビジネスの創出を支援するフルマネージドのモビリティソリューションをAWS社と共同で開発し、AWS Marketplaceを通じて提供する。
また、富士通はAWS社のコンサルティングサービス「プロフェッショナルサービス」を活用し、モビリティ業界の企業に対してシステム開発・運用、既存システムのモダナイゼーションを支援。さらに、AWS社が認定する資格の保有者を増やし、AWSクラウドを活用したシステム開発の体制を強化する。
■協業の概要
フルマネージドのモビリティソリューションの開発
コネクテッドカーのデータ活用やサービス開発を支援する、富士通の車載カメラ映像解析基盤「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Analyzer」(以下「Digital Twin Analyzer」)やストリームデータ処理基盤「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Utilizer」(以下「Digital Twin Utilizer」)、モビリティデータの利活用を支援する統合基盤「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Collector」(以下「Digital Twin Collector」)、車両のセキュリティ管理を行う管理センターであるV-SOC(Vehicle-Security Operation Center)の技術を核としたフルマネージドのモビリティソリューションをAWS社と共同で開発する。
開発したソリューションは富士通から提供するだけでなく、AWS Marketplaceを通じて、2021年10月より日本国内で提供を開始し、欧州、北米をはじめグローバルに順次提供。また、AWS社と、AWS Connected Mobility Solutionを活用したコネクテッドカーのデータ活用やサービスなどのユースケースを共同で創出し、グローバルに展開する。
モビリティ業界におけるAWS社のプロフェッショナルサービスを活用したシステムの開発
既にAWSクラウドを導入済、または新しくAWSクラウドを導入する自動車メーカー、保険、物流などのモビリティ業界の企業に対して、AWS社のプロフェッショナルサービスを活用し、基幹業務やモビリティサービスのシステム開発・運用、既存システムのモダナイゼーションのサービスを、2021年6月より日本国内で提供を開始し、欧州、北米をはじめグローバルに順次提供する。
AWS社認定資格の保有者育成による、AWSクラウドを活用したシステム開発の体制強化
富士通のモビリティ業界を担当するシステムエンジニアを対象に、AWS社が認定する資格の保有者を新規に750名育成し、AWSクラウドを活用したシステム開発の体制を強化。AWSクラウドにおけるシステム開発のプロフェッショナルを増強することにより、モビリティ業界のDXを実現するシステムを提供する。
■富士通・AWS社の役割
富士通
「Digital Twin Analyzer」、「Digital Twin Utilizer」、「Digital Twin Collector」、V-SOCなどのモビリティソリューションの技術開発、フルマネージドのモビリティソリューションの開発と提供を行う。また、モビリティ業界の企業の基幹システムとモビリティサービスシステムの構築を担う。
AWS社
モビリティサービスとシステム開発のAWSクラウドにおける最適なアーキテクチャの設計、フルマネージド化の設計を担う。