NTT東日本と、行動検知AIを活用した防犯システムを提供するアースアイズは、AIの活用により小売業界における万引き被害の削減と店舗業務の効率化を推進することを目的に、業務提携を行った。
これに合わせて、NTT東日本とアースアイズは、最新型のAIカメラを活用した小売店舗向け万引き防止AIサービス「AIガードマン」を6月下旬から提供する。
[提携の経緯]
万引き被害額は推計で年間4,000億円以上(NTT東日本調べ)にのぼり、小売業界の大きな経営課題に。また、財務面で経営を圧迫するだけでなく、万引きを防止するための人員の配置など、店舗の業務負荷を増やす一因でもある。
このような課題に対し、AIで不審行動を検知する技術を持つアースアイズは、従来から万引き防止のためのシステムを提供してきたが、全国に展開する大手小売店への導入拡大に向け、販売だけでなく施工、保守運用までワンストップで提供できるパートナーを探していた。
一方、NTT東日本は、ネットワークサービスで培ってきた技術力や運用ノウハウをAIやIoTなどの新しい技術に応用したサービスを提供し、社会課題の解決に取り組んでいる。
両社は、それぞれの得意分野を活かすことで小売業界の課題解決に寄与できると考え、業務提携に至ったと云う。
[サービスについて]
(1)特長
不審行動を検知できるAIを搭載したカメラが、来店客の不審行動(うろうろ、きょろきょろなど)を逃さず検知し、AIクラウドから店員がもつスマートフォンに検知情報(検知場所、静止画など)を通知。通知を受けた店員が不審者に声がけすることで、万引き防止に活用することができる。
通常の防犯カメラでは店員や警備スタッフが映像を確認する必要があるが、人間の代わりに「AIガードマン」が不審行動を監視することで、効率的な声がけが可能となる。
①AIカメラが自律的に映像を解析し、万引きが疑われる不審行動を検知。なお、今回提供する最新型AIカメラは、検知角度、検知距離の向上により、従来のアースアイズのAIカメラと比較して検知エリアが約3倍に拡大、少ない台数で必要な範囲をカバーできるようになり導入コストが低廉化した。
②AIカメラから検知した情報(検知場所、写真など)は、AIクラウドを経由してすぐに店員のスマートフォンに通知される。また、検知映像はオンラインストレージに保管されるため店舗にサーバーやレコーダーを設置する必要はない。
③AIが不審行動を検知するために必要なパターンファイルは、アースアイズが保有する過去の膨大な消費者行動データをもとに作成。また、AIクラウドのパターンファイルを更新することで、新たな万引きの手口が出現したり顧客層の変化により不審行動が変化した場合でも、AIカメラが不審行動を検知することができる。
④検知数や店員による声がけの実施状況(スマートフォンで声がけ完了登録した数など)を定期的に通知。効果を見える化することで、声がけの継続的な取り組みに活用できる。また、店舗からの利用方法の問い合せや検知感度の変更などの申し込みはサポートセンタで対応する。
(2)提供条件
■提供料金
※1:NTT東日本の販売価格。NTT東日本以外から購入した場合は料金が異なる場合がある。
※2:サポートセンタ利用料を含む。
※3:複数のAIカメラで共有可能。なお、AIカメラ1台の検知動画を1ヵ月間保存するための目安は10GBとなる。
■提供エリア
全国
■その他の条件
インターネット回線(フレッツ光以外でも可)、Wi-Fi接続環境が必要。
AIカメラが検知した情報を受信する端末(iOSまたはAndroidのスマートフォン、タブレット)が必要。
(3)提供開始予定
2018年6月下旬