(左)PTV Group Managing Director Mobility Steve Perone氏(右)当社代表取締役社長CEO 吉村 修一氏
ダイナミックマッププラットフォーム( DMP / 東京都渋谷区 )とPTV Group( PTV / 独カールスルーエ )の両社は1月7日、自動車分野並びに交通工学分野に関わるシミュレーション技術領域を共に高め合うべく、技術提携に関する覚書( MOU )を締結した。
このMOU締結に係るセレモニーは、1月5日( 現地時間 )に米国ワシントンD.C.で開かれたTRB( Transportation Research Board2025 / 米国交通運輸研究会議2025 )の年次総会で執り行われた。
今回DMPとMOUを結んだPTVは1979年に創立された。現在、ドイツを拠点に交通モデリング、シミュレーション、リアルタイム交通管理などのソフトウェアを国際展開。交通や輸送に特化したソフトウェア・ベンダーとして都市計画・交通計画プロジェクト支援などのコンサルティングサービスを提供してきた。同社のシミュレーションソフトウェアは、40年以上の時間を掛けて培ってきた科学的知見と専門技術が組み合わされており、都市に於ける人やモノの移動を最適化するために役立てられている。
対してDMPは、日本政府並びに自動車メーカー10社を含む国内企業が一体となった『オールジャパン体制』で設立された。目下、日本を拠点にアメリカ・ドイツ・韓国・中東にグループ会社を展開。現実の世界をデジタル空間に複製する高精度3次元データのプラットフォーマーとして様々な産業分野で先端イノベーションを支えている。
今提携事案は、そんなDMPが持つ高精度3次元地図データ( HDマップ )と、PTVの交通シミュレーションソフトウェア「PTV Vissim」を組み合わせることで交通社会へ、より精緻なシミュレーション環境を提供するためのもの。これを通じてDMPはHDマップのさらなる活用機会を探り、PTVは自動車業界を中心に「PTV Vissim」の採用拡大を目指していく構えだ。
今提携についてPTVでモビリティ担当のマネージングディレクター( Managing Director Mobility )を務めるスティーブ・ペローネ氏( Steve Perone )は、「リアルなシミュレーション環境を提供するには、正確なデータが不可欠です。
ダイナミックマッププラットフォームの高精度地図により、PTV Vissimネットワーク構築において交通モデルにかかる時間・コストをより削減することが可能となります。これにより、自動車産業と交通工学の両分野において、多くの可能性が開かれることでしょう」と述べた。
対してDMPで代表取締役社長CEOを務める吉村 修一氏は、「PTVはシミュレーションソフトウェアを提供するグローバル企業です。当社がPTV及び国内外に存在するPTVのユーザーへHDマップを提供することで、現実に限りなく近い道路ネットワークをグローバルに構築・再現することができます。今回の提携を通じて、自動車業界・交通分野において大きなイノベーションが起こることに期待しています」と語った。