株式会社デンソーは、2017年11月21日(火)、22日(水)に東京ビッグサイトにて開催される「ハイウェイテクノフェア2017」に、レーザーセンシング技術を道路側に応用した逆走車両検知技術を出品する。
デンソーでは、これまでのレーザーセンサーのスキャンアルゴリズムを改良しデータ処理を高速化した、新型・レーザエリアセンサを2017年10月から発売している。
従来のレーザエリアセンサは、自動車の衝突回避用レーザーセンサーの基礎技術(※)を応用し、開発された監視システム用のもので、装置前方から水平方向に一定時間のレーザー照射を行い、対象物の大きさや動きを検知するという仕組みだった。
一方、新型・レーザエリアセンサでは、スキャンアルゴリズムを改良し、データ処理の高速化によって、対象物がレーザーに触れると、瞬時の検知が可能に。その結果、外灯や施設外周フェンスなどの高所から下方向に垂直にレーザーを照射することで、対象物がそのレーザーをくぐった瞬間に検知・捕捉するという利用方法ができるようになったと云う。
また検知エリア設定の柔軟性が高くなり、検知範囲内において、より自由度の高い設定が可能になった。
この製品の高速データ処理の特徴を生かし、レーザーセンシング技術を道路側に応用した逆走車両検知技術が、NEXCO(東日本、中日本、西日本高速道路株式会社)の「高速道路における逆走対策技術の公募」で、実道にて検証できる技術の一つに選定された。
デンソーでは、今後実際の高速道路で実証評価を行い、2018年度の実用化を目指している。
近年、公共インフラ施設での安全対策や、侵入者に対する防犯対策が社会的課題になっており、より利便性が高く、誤検知の少ない高精度な監視システムが求められている。今回発売した新型レーザエリアセンサの提供を通じ、民需及び公共インフラ施設においても、それらのニーズにこたえ、セキュリティーの向上に寄与していきたいと、デンソーではコメントしている。
※デンソーの特許技術“TAD”を活用。
ハイウェイテクノフェア2017:
http://htf.express-highway.or.jp/htf2017/main/
高速道路における逆走対策技術の公募― 選定結果発表 ―:
http://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/hq/h29/0323/