デンソーウェーブとNECソリューションイノベータは、セキュリティ機能を搭載したQRコードのSQRCに顔の特徴データを格納して、顔認証で本人確認を行う、「顔認証なりすまし防止ソリューション(SQRC版)」を商品化、7月から両社で販売を開始する。
両社は2014年に、QRコードと顔認証技術の連携を開始。2017年11月からの3カ月間、金融機関での実証実験など、「顔認証なりすまし防止ソリューション」の開発を進めてきた。
今回、この協業の実証実験から得られたノウハウを元に、SQRCを用いた「顔認証なりすまし防止ソリューション(SQRC版)」を商品化したとのこと。
今後は、同ソリューションの一部をクラウド上でも利用できるなど、ユーザの使用用途に合わせた商品強化を行い、「顔認証なりすまし防止ソリューション(SQRC版)」の導入がしやすい環境を提供していく。
また両社の販売網を生かした共同マーケティングと販売を行い、金融窓口やATM操作時の本人確認、作業者の資格保有確認、店舗スタッフの本人確認、受験・受講時の本人確認など、金融、製造、リテール、教育などの分野で、新しい活用シーンを開拓し販売を拡大。今後3年間で、両社で10億円の売上を目指すとしている。
なお、同ソリューションは、6月20日から東京ビッグサイトで開催される設計・製造ソリューション展のNECグループブースに出展される。
[顔認証なりすまし防止ソリューションの概要]
同ソリューションでは、事前にQRコードに格納した顔の特徴データを、QRコードの読み込みと顔撮影による顔照合で、本人確認を実施。ネットワーク環境の整っていない場所での顔認証を可能(オフライン顔認証)とする。また、個人情報を端末内に保持しないのでセキュリティリスクが軽減される。
また、これらに加え以下の特長がある。
1.SQRC利用による顔特徴データの秘匿化
セキュリティ機能を搭載したQRコードのSQRCでは、①ひとつのデータに公開と非公開の2種類のデータを格納することができ、②特定スキャナだけが非公開部の読み取りが可能。
URLなどの一般情報を公開部分へ、顔の特徴データや社員番号などの機密情報を非公開部分に格納するなど、機密情報の秘匿化ができる。
2.顔認証を利用した業務をハンディターミナルで実施
SQRCに対応したデンソーウェーブ製ハンディターミナル(BHTシリーズ)は、QRコードとSQRCの読み取りが可能なため、入出庫、検品、棚卸、点検などの業務と顔認証による本人確認を1台の端末で行える。
■(デンソーウェーブ)SQRCのHP:https://www.denso-wave.com/ja/system/qr/product/sqrc.html
■設計・製造ソリューション展:https://www.japan-mfg.jp/tokyo/lp_dms/