ブリヂストンは6月17日、ブリヂストン アメリカス インクが、米国で長距離トラックの自動運転技術を開発するKodiak Robotics(コディアック ロボティクス、以下「Kodiak社」)に少数株主として出資することを発表した。
ブリヂストングループはKodiak社との共創を通じて、レベル4の自動運転技術の確立と展開に貢献していく。同時に、Kodiak社の自動運転技術とブリヂストングループが推進するタイヤセントリックソリューション、モビリティソリューションとを融合することで、次世代のモビリティに対する安全性や燃費性の向上といったサステナビリティに寄与する価値の創造に挑戦していくとしている。
ブリヂストングループは、「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供する会社へ」をビジョンとして掲げ、中期事業計画(②021-2023)において、サステナビリティを中核としたソリューション事業のグローバル展開の加速について発表している。現在Kodiak社はテキサス州の顧客に対してレベル4の自動運転技術を提供、セーフティドライバー付きの自動運転を実施中である。ブリヂストングループはクラウドを通じて自動運転車両と接続し得られたデータをタイヤメンテナンスやタイヤ寿命の最適化に役立てるとともに、そのソリューションプラットフォームを活用し、車両の安全運行と自動運転技術の進化に貢献することができると考えている。
ブリヂストングループは、今後も、中期事業計画(②021-2023)に沿って、共創とイノベーションを通じて、ソリューション事業の拡大と「サステナビリティビジネス構想」の実現へ挑戦し、ヒト・モノの移動と動きを支え、社会価値・顧客価値を提供し続けるサステナブルなソリューションカンパニーへと進化していくとコメントしている。
なお、本件が2021年12月期のブリヂストングループ連結業績予想に与える影響は軽微だとしている。
パオロ・フェラーリ
株式会社ブリヂストン Global CSO
兼 ブリヂストン アメリカス インク President & CEO
「自動運転車両は、想定外の事象の減少による道路の安全性向上、20%の燃費削減など、運送事業者様と社会にさまざまな便益をもたらします。タイヤセントリックテクノロジーの進化は、サステナビリティに貢献すると同時に、モビリティにイノベーションを生み出す上で重要な役割を果たします。この出資はブリヂストンと Kodiak 社が共創し、トラック業界に大きな変革をもたらすモビリティソリューションのスピーディーかつ高精度の開発を実現します。」
ドン・バーネット
Kodiak 社 共同創業者 兼 CEO
「広範囲にわたる調査の過程を経て、ブリヂストンは Kodiak 社をトラック自動運転のパートナーに選びました。ブリヂストンの出資は、Kodiak 社にとって極めて重要であり、我々が自動運転システム業界のリーダーであることを証明するものです。今回のパートナーシップの一環として、ブリヂストン アメリカス インクのChief Technology Officer 兼 Group President, Solutions Business であるニザール・トリギィを Kodiak社の取締役会のオブザーバーに迎えます。Kodiak 社とブリヂストンは、タイヤとセンサー、これらを活用した予防保全などを通じ、トラック自動運転技術の発展のために共創していきます。」