BlackBerry Limited(本社:カナダ オンタリオ州、CEO:ジョン・チェン、NYSE:BB、TSX:BB、以下BlackBerry)は11月9日、安全認証を取得したOSの最新版、QNX® OS for Safety 2.2の提供開始を発表した。これにより、自動車メーカーや組み込みソフトウェア・サプライヤーは、開発期間を短縮しつつ、セーフティクリティカルなシステムを開発し、研究から量産の段階に至るまでのプロジェクトのコストを削減することができる。
組み込みソフトウェア開発者の認証取得作業を迅速化
QNX OS for Safety 2.2は、QNX® Neutrino®リアルタイムOS(RTOS)をベースとしており、第三者認証機関であるテュフ ラインランド社から、「IEC 61508 SIL3」(工業)、「ISO 26262 ASIL D」(自動車)、「IEC 62304 Class C」(医療機器)の機能安全性基準の認証を取得している。また、QNX OS for Safety 2.2は、「ISO 26262」と「IEC 61508 TCL3/T3」の要件に準拠したC/C++ツールチェーンも採用。BlackBerry QNXの機能安全性製品ポートフォリオには、OS製品群に加え、安全認証取得済みのC++ランタイムライブラリも追加される。
QNX OS for Safety 2.2は現在、次世代の自動車技術の開発目的で、すでに一部のTier1自動車サプライヤーが使用
BlackBerry QNXの製品/戦略部門バイスプレジデントであるグラントクールビル氏は、安全性、セキュリティ、信頼性を保証することは、自動運転車から航空宇宙、医療機器、軍事用途に至るまで、業界を問わず、組み込みソフトウェア開発者の直面する共通の課題であり、事前認証取得済みのツールチェーンとライブラリを採用したQNX OS for Safety 2.2は、セーフティクリティカル・システムの開発・認証作業を合理化し、開発者へ安心をもたらすと述べている。
また、テュフ ラインランド インダストリー サービスGmbHのオートメーション/機能安全性/サイバーセキュリティ事業部、地域ビジネスセグメントマネージャーであるトーマス・ステフェンズ氏は、大半の企業は認証を取得していないツールチェーンやソフトウェア・コンポーネントの使用に関し問題に直面しているが、テュフ ラインランドが最先端の認証・審査業務を行なったツールチェーンとソフトウェア・コンポーネントを利用することで解決できると自負する。
BlackBerry QNXは、QNX OS for Safety、QNX Hypervisor for Safety、QNX Black Channel Communications Technologyなど、機能安全性の認証を取得した、組み込みソフトウェアのポートフォリオを幅広く提供している。その安全性やセキュリティ、イノベーションに関する専門知識と完全性によって、QNXテクノロジーは現在、1億7,500万台以上の自動車のほか、医療機器、産業用制御装置、鉄道、ロボット、航空宇宙・防衛などのセーフティクリティカル・システムに採用されている。
■BlackBerry:www.BlackBerry.com
■テュフ ラインランド社:www.tuv.com