アイシンは、昨年6月に資本参加した株式会社東北マグネットインスティテュート（本社：宮城県名取市　社長：宮武 孝之　以下、TMI）と共同で「NANOMET（東北大学金属材料研究所で発明された高飽和磁束密度と超低鉄損の両立を実現するナノ結晶軟磁性合金）」を用いた「超高効率モーター」を開発。これを5月24日から横浜で開催の「人とクルマのテクノロジー展」に試作品を出展する。

アイシンは、これまで培ってきたHEV、BEVなど多様なユニットに対応するモーター開発の技術、多様な加工ノウハウを活用した生産技術を強みとする一方、TMIはモーター向け最適組成の研究開発、薄帯最適製造の技術開発を強みとしている。今回、両者の強みを生かし融合することで「NANOMET」をモータコア・ステーターに加工した「超高効率モーター」を開発した。

同技術の協業によって、従来の電磁鋼板によるBEV用モーターと比較して損失を半減することができ、車両全体の電費としては3％以上向上できる見込みという。

アイシンでは「今後、実装に向けたさらなる技術の磨き上げや試験評価を進め、2029年までにBEV向けに市場投入をめざします。

また、将来的にはモビリティ領域にとどまらず、超高効率モーターによる電費向上に高いニーズを持つ様々な領域にも技術を展開していくことを視野に入れ、開発を加速していきます。

アイシンはこれからも、環境や社会をより良いものにする技術開発を促進し、経営理念の〝移動に感動を、未来に笑顔を〟を実現していきます」述べている。