東京大学発のAI(人工知能)ベンチャー企業「TRUST SMITH(以下、トラストスミス社/本社:東京都文京区)」は4月1日、階段や段差などの障害に対する走破性を重視したラストワンマイル(物流拠点やスーパー、飲食店などから届け先まで)向けの自動配送ロボットの開発に着手したと発表した。
トラストスミス社は、今回開発を手掛ける技術について、物流業界の課題解決に繋がるだけでなく、新型コロナウイルス感染症対策にも期待できるとしている。
開発の背景
近年、物流業界は、EC市場拡大によるニーズが高まる一方、人手不足や労働の激務化などが大きな問題となっている。また、新型コロナウイルス感染症の影響から、利用者やドライバーに常に感染リスクもある。
日本政府は2021年、このような物流業界の課題解決のため、自動配送ロボットの公道使用を認めることを発表。これまでできなかったラストワンマイルにおける搬送ロボットの導入が可能となったことから、市場が爆発的に伸びることが見込まれている。
開発技術について
トラストスミス社ではこれまで、トラックの自動運転技術やフォークリフトの衝突防止システムといった様々なソリューションを開発してきたが、既存のAGV(Automatic Guided Vehicle:無人搬送車)では、段差の乗り上げや不整地での走行ができなかった。
そこで今回、グリップ力のあるタイヤを用いた四輪駆動式を採用し、歩道走行中に現れる軽微な段差乗り上げが可能な自動配送ロボットを開発することとした。なお、トラストスミス社では、これまで取り組んできた階段の昇降ができる4脚歩行(犬型)ロボットの開発にも注力していくと云う。
トラストスミス社は、この「自動配送ロボット」を通じて、物流業界における労働力不足や、新型コロナウイルス感染症対策のみならず、社会の諸問題に一石を投じていきたいとしている。
[会社概要]
– 会社名:TRUST SMITH株式会社
– 本社所在地:〒113-0033 東京都文京区本郷4丁目1−1 菊花ビル701
– 代表取締役社長:大澤 琢真
– 従業員数:35人(非正規含む)
– 連絡先:office@trustsmith.net
■TRUST SMITH:https://www.trustsmith.net/