セイコーNPCは8月12日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先導研究」の開発テーマ「 (e) MEC関連技術」の一つとして、「低ノイズ、高精度、高周波差動出力 水晶発振回路の研究開発」の内容を提案し採択されたと発表した。
第4世代移動通信システム(4G)と比べてより高度な第5世代移動通信システム(5G)は、現在各国で商用サービスが始まりつつあるが、さらに超低遅延や多数同時接続といった機能が強化された5G(ポスト5G)は、今後、スマート工場や自動運転といった多様な産業用途への活用が見込まれており、日本の競争力の核となり得る技術と期待されている。
この事業では、ポスト5Gに対応した情報通信システムの中核となる技術を開発することで、我が国のポスト5G情報通信システムの開発・製造基盤強化を目指す。
研究開発では、ポスト5G社会の通信システムで求められる低ノイズ、高精度、高周波の基準クロックを生成するための水晶発振器に搭載する半導体チップを開発することを目的としている。
セイコーNPCは従来より、多様なシステムに対応した水晶発振器用半導体チップの開発に取り組んでおり、この研究開発を通じて得られた知見を活用し、次世代通信規格に向けた更なる低ノイズ技術、高精度化、高温対応の研究開発を進め、通信ネットワークの発展に貢献していくとしている。