アイシン・エィ・ダブリュ、いすゞ自動車、ジヤトコ、スズキ、SUBARU、ダイハツ、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、マツダ、三菱自動車の11社は、5月11日、「自動車用動力伝達技術研究組合(Transmission Research Association for Mobility Innovation)略称:TRAMI(トラミ))」を4月2日付で設立したことを発表した。
同組合は、自動車の CO2 排出抑制や価値の多様化に向け、動力伝達技術の産学連携の基礎研究による学のサイエンス進展・産学人材育成を通して、日本の産業力の底上げと持続的な科学技術の発展に貢献することを目的に設立。その理念として、以下の2つを挙げている。
① 産官学の英知を集約し、将来に亘り有望である動力伝達技術の基盤強化を行い、世界をリードする日本の産業力の永続的な向上に貢献する。
② 産官学の相互啓発による研究推進により、日本の動力伝達技術に関する専門技術力の向上を図り、技術者および将来に亘り産官学を推進するリーダーを育成する。
またその方向性について、駆動効率向上技術や更に進む電動化への対応など、動力伝達技術の諸課題について、科学的現象の解明、モデル化、知の蓄積と共有を目的としたデータベース化などを行い、その成果を各企業において製品開発に反映させ、より高性能な技術を市場に投入。
この取り組みにおいて、駆動分野のすそ野の広がりや産学の連携による駆動分野技術開発力を底上げを行うとともに、将来を担う人材育成につなげていくとしている。
組合発足に際して、自動車用動力伝達技術研究組合(TRAMI)理事長の前田敏明氏は、以下のようにコメントしている。
「今回、日本自動車メーカー9社とトランスミッションメーカー2社により、世界的に関心が高まる高効率な駆動・電動による動力伝達技術において合同で研究を加速していく組織を発足させました。自動車産業は百年に一度とも言われる大変革期にさしかかっています。現在および将来の地球環境を考えたとき、今後パワートレインの電動化が加速していく事は明らかです。そうした時代においても、動力伝達技術はより一層重要となっていきます。この技術研究組合での研究を通じて国際競争力を向上させるとともに、エンジニア間の連携や次世代を担う人材育成の活性化に取り組んで参ります。また、多くの大学や研究機関他関連の皆様にも共感し賛同していただくことで、この取り組みの輪を広げ、日本産業の発展に寄与していきます。」
[実現したい姿と TRAMI の果たす役割]
・動力伝達技術において、産学連携による基礎・応用研究をリーディング/サポート
・研究成果 Date Base の充実により、駆動領域の知の蓄積と活用
・研究の更なる拡充をめざし、産学官協働“エンジニアリング機能”も視野に入れて活動技術研究組合が中心となり、産・学・官連携による技術革新/人材育成を推進
[自動車用動力伝達技術研究組合(TRAMI)概要]
設立年月日:2018年4月2日
理事長:前田 敏明(株式会社 本田技術研究所 四輪R&Dセンター第4技術開発室 上席研究員)
組合員:
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社、いすゞ自動車株式会社、ジヤトコ株式会社、スズキ株式会社、株式会社 SUBARU、ダイハツ工業株式会社、トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社、株式会社本田技術研究所、マツダ株式会社、三菱自動車工業株式会社 (11企業)
事業費:約2.6億円
事業の概要:駆動及び電動の動力伝達技術向上の基礎・応用研究
■問合せ先:
自動車用動力伝達技術研究組合<TRAMI(トラミ)>事務所
TEL:03-5843-8639