ZMPは7月15日、物流支援ロボットCarriRo®(キャリロ)について、Hybrid SLAM機能の量産版モデルの受注開始を発表した。
また、倉庫や工場内での完全無人搬送を実現するための新機能を一挙に発表している。
今回発表されたのは、2020年8月に新機能として発表されたHybrid SLAMが、量産版モデルとしてバージョンアップしたもの。
量産版モデルでは、ZMPの自動運転技術を活用し、これまでのランドマーク・ライントレースという専用のシールを活用した自律走行の仕組みに加え、ランドマークを貼りづらい環境においてステレオカメラを活用したVisual SLAMでマーカーなどを路面に敷設することなくガイドレスで安定した走行が可能となる。
この機能により、これまで活用の難しかったフォークリフトが頻繁に行き交う環境や半屋外などでアスファルト路面を走行するケースなどでのCarriRoの活用が可能となるほか、動作のティーチング時にはランドマークをベースとして行うため、従来のSLAM機能を搭載したAGV/AMRや搬送ロボットに比べ、格段に短時間かつ容易にルート設定が可能となる。
加えて、ZMPは、物流支援ロボットCarriRo®(キャリロ)について、倉庫や工場内での完全無人搬送を実現するための新機能を一挙に発表している。
具体的には、既に2021年3月にリリースしたパレットを自動で整列する機能に加え、自動で牽引を着脱する機能、自動で充電する機能。これらをクラウドシステムのROBO-HI®(ロボハイ)で制御することにより、人が介在する必要なく簡単に倉庫・工場内のフルオートメーション化が可能となる。
なお、これらの新機能は、2021年7月27日~29日にCarriRoイノベーションセンターで開催されるZMP World 2021 Demo Weekにてデモンストレーションが行われる。
自動牽引着脱機能 ※CarriRo AD+(台車タイプ)のみの適用。
特徴:最大600kgの台車を所定の位置にセットするだけでCarriRoが自動で台車を連結し、目的地に搬送後、離脱させる。牽引の着脱地点はランドマークで設定可能で柔軟なステーション設定が可能。4輪自在の台車でも、専用の機構により、そのままで安定して牽引することができる。
出荷開始時期:2021年12月~
専用アタッチメント価格:60万円/個(税抜)
自動充電機能 ※CarriRo AD+(台車タイプ/パレット積載タイプ)のみの適用。
特徴:クラウド制御又はタブレットにおいて充電残量率や時間帯で自動充電の設定を行うことで、CarriRoが稼働中に設定情報に基づき自動で充電を行う。また充電ステーションの設定はランドマークで設定可能で柔軟なステーション設定が可能となる。
出荷開始時期:2021年11月~
価格:60万円/個(税抜、送電側ステーション)、45万円/個(税抜き、AGV受電側)
■ZMP World 2021 Demo Week
開催日時:2021 年 7 月 27日(火)~29 日(木)、1日4回(10時~、13時~、15時~、17時~)
会場:CarriRoイノベーションセンター(東京都江東区枝川3丁目11-10 STS月島倉庫4F)
参加費:無料
イベントページ:https://www.zmp.co.jp/event/zmpworld2021/demoweek
予約ページ:https://forms.gle/eUBfacpzrtTiNw5f8