ヤンマーホールディングスは１月９日、グループ会社のヤンマーパワーテクノロジー の「水素燃料エンジン及び水素燃料電池システムの新たな生産計画」が、環境省と国土交通省の〝ゼロエミッション船等の建造促進事業 〟に採択されたことを発表した。

なお、〝ゼロエミッション船等の建造促進事業〟は、水素、バッテリーなどを推進エネルギー源とする「ゼロエミッション船等」の建造に必要となる水素燃料関連の生産設備の整備事業などを実施することにより、ゼロエミッション船等の生産体制を世界に先駆けて構築。市場導入促進によるCO2の排出削減を進めると共に産業競争力強化・経済成長を図ることを目的とした補助金制度である。

ヤンマーグループでは、持続可能な社会の実現に向けて、〝YANMAR GREEN CHALLENGE 2050 （ヤンマーグリーンチャレンジ）〟（※）を推進。

ヤンマーパワーテクノロジーでは、カーボンニュートラルな社会の実現を目指して、2023年8月にはいち早く「船舶用水素燃料電池システム」を商品化しているほか、水素燃料エンジンの開発に於いて、内航船舶向け「発電用パイロット着火式水素4ストローク高速エンジン」の陸上実証試験を進め、定格出力約500kWでの運転にも成功している。

同社は、今回の補助金事業への採択を受けて、水素燃料エンジンの2050年の生産台数目標を2040年に前倒しすると共に、国際海事機関の定める GHG削減戦略に先んじて、同社の船舶用パワーソースに於いて、水素燃料エンジンなどのカーボンニュートラルを実現する商品の生産割合を2045年頃に100％とすることを目指す。

ヤンマーパワーテクノロジーは、今後も顧客の脱炭素化実現に向け、環境に配慮したソリューションを提供していくとしている。

※ブランドステートメントに掲げる〝A SUSTAINABLE FUTURE（サスティナブル・フューチャー）〟の実現のため、「GHG排出量ゼロの企業活動を実現する」「循環する資源を基にした環境負荷フリーの企業活動を実現する」「顧客のGHG排出ネガティブ・資源循環化に貢献する」という3つの課題に挑戦するというもの。