ヤマトホールディングス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:山内雅喜)は2月21日、現取締役で傘下のヤマト運輸社長の長尾裕(ゆたか)氏(53)が4月1日付で社長に昇格すると発表した。これに伴いヤマト運輸社長には栗栖利蔵専務(58)が昇格した。(坂上 賢治)
ヤマトホールディングス社長を務めた山内雅喜社長(58)は代表権のない会長に退く。
同社の代表取締役副社長・副社長執行役員には、現・専務取締役専務執行役員の芝﨑健一氏。常務執行役員には、現・執行役員兼ヤマトロジスティクス代表取締役社長・社長執行役員の佐々木勉氏。
同社常務執行役員には、現・執行役員兼ヤマト運輸常務執行役員の田中従雅氏。みずほフィナンシャルグループ出身で取締役会長の任にあった木川眞氏は取締役に退く。
常務執行役員兼ヤマトロジスティクス代表取締役社長・社長執行役員には、現・ヤマト運輸常務執行役員の小菅泰治氏が就任する。
また常務執行役員には、現・米国ヤマト運輸取締役会長の小杉武雄氏。執行役員兼ヤマト運輸代表取締役社長・社長執行役員には、現・ヤマト運輸株式会社代表取締役・専務執行役員の栗栖利蔵氏となっている。なおヤマトシステム開発の取締役会長には、現・ヤマトホールディングス副社長執行役員の皆木健司氏が就任する。
ヤマトホールディングスでは、従業員体制21万人と大きく事業規模が拡大するなか、昨年来より引っ越し子会社ヤマトホームコンビニエンスの代金過大請求問題等の不祥事が相次いでいた。
今回の経営体制の刷新は、創業100周年の年を契機に社長定年の内規である63歳より大幅に若い長尾氏を抜擢したことから、同社グループのガバナンスを含む構造改革刷新を大きく加速させる目的があると見られる。
長尾裕氏は、兵庫県出身1965年8月31日生で1988年4月に高崎経済大を経てヤマト運輸(現ヤマトホールディングス)入社。ヤマト運輸のアルバイト経験を持っている生え抜き社長(2代連続)となる。
以降、2004年4月に山口主管支店長。
2006年4月にヤマト運輸埼玉主管支店長。
2009年4月にTSS営業推進室長。
2010年4月に執行役員関東支社長。
2013年4月に常務執行役員。
2015年4月に執行役員兼ヤマト運輸代表取締役社長・社長執行役員。
そして2017年6月に、取締役執行役員兼ヤマト運輸代表取締役社長・社長執行役員となっていた。
一方、栗栖利蔵氏(くりす・としぞう)氏は、富山県出身の58歳。1983年に横浜市立大商を経てヤマト運輸(現ヤマトホールディングス)入社。2017年ヤマト運輸代表取締役専務執行役員となっていた。