ヤマハ発動機は、低速の自動運転技術開発の強化や知見獲得を目的として、自動運転の実現に必要な自動運転OS(Autoware)の開発などを行う「ティアフォー」への追加出資を決定した。
同社は、これまでもティアフォーへの出資(2017年8月)やグループ会社のヤマハモーターパワープロダクツを通じて、納車したその日から公道での自動運転の実験ができる電動小型低速車両「アカデミックパックPRO」の販売を行うなど、協業を重ねて来た。
両社は今回の追加出資を通じて、Autowareの安全品質(製品安全や機能安全)の向上、製品の量産に必要な知見の共有、販売/サービスなどでの相互連携を深め、自動運転関連事業の早期の事業化を目指す。
ティアフォーは、オープンソースの自動運転OS「Autoware」の開発や自動運転を活用したライドシェアリング、物流分野の事業化を目指す開発型のディープテック企業。
近年は、日本初の一般公道におけるレベル4(無人運転)による実証実験の実施(2017年12月)、Autowareの標準化を推進する国際業界団体「The Autoware Foundation(AWF)」の設立発表(2018年12月)、一般公道における5Gを活用した遠隔監視型自動運転の実証(2019年2月)など、国内外の自動運転関連の技術開発を牽引してる。
なお、今回の追加出資は、ヤマハ発動機の長期ビジョンの一つ「ART for Human Possibilities, Rethinking Solution」の一環として行われた。
ヤマハ発動機は、高齢者や交通弱者の多い地域などへのマルチユース車両や代替移動システムを提供することで、様々な社会・交通課題の解決に取り組み、低速・低コストなラストマイルの移動ソリューション(Public Personal Mobility)の普及を目指すとしている。
[主な提携内容]
・Autowareの共同開発(安全品質の向上)。
・販売/サービスネットワークの相互活用。
・製品の量産やサービスの提供に向けた知見の共有。
・取締役、技術者の派遣。
[ティアフォーの会社概要]
– 社名:株式会社ティアフォー
– 設立:2015年12月1日
– 代表:武田一哉
– 本社所在地:愛知県名古屋市
– 事業内容:
自動運転プラットフォーム開発事業、自動運転ウェブサービス開発事業、 自動運転システム開発キット販売事業、自動運転技術の教育事業
– URL:https://tier4.jp