ヤフーは、同社保有のビッグデータから、個々のYahoo! JAPAN IDユーザー(以下、ユーザー)を「本人確認の度合い」や「信用行動度合い」等でスコア化し、そのスコアデータを提供する新サービス「Yahoo!スコア」を、7月1日(月)から開始する。
また提供開始に先立ち、6月3日、事業者向けの事前申込受付を開始した。
なお、サービスの利用にあたっては、所定の審査と「Yahoo! ID連携(※1)」の導入が必要となる。
Yahoo!スコアは、「本人確認の度合い」、「信用行動度合い」、「消費行動度合い」、「Yahoo! JAPAN利用度合い」を測る4カテゴリーに属するスコアと、それらを集約した総合スコアで構成(※2)。
事業者は、いずれか、もしくは複数のスコアを組み合わせて、ユーザーへの直接的・間接的なアプローチが可能になると云う。
ヤフーは昨年10月から、パートナー企業とともに、スコアを活用したサービスの利便性向上や課題解決、ユーザーに対する特典プログラムの実施等を図る実証実験を実施。
実証実験では、シェアサイクルの利用マナーが良いと推定されるユーザーの抽出と特別料金プランの提供、優良と推定されるフリーランスと仕事発注者のマッチング等を実現し、スコアの有効性を確認した。
また、一休やカービュー、パスレボ等においてもスコアの有効性を確認。活用に向けて検討を継続している。
ヤフーは、これらの結果を受けて、スコアのより広い活用を目的に、「Yahoo!スコア」のビジネスソリューションサービスの提供開始を決定した。
[スコア活用事例]
・ランサーズ:優良と推定されるフリーランスと仕事発注者を抽出して案件をマッチング。
・OpenStreet:対象エリアにおける優良と推定されるユーザーを抽出してシェアサイクル「HELLO CYCLING」の特別料金プランを提供。
・TableCheck:予約を忘れそうなユーザーを抽出し、リマインド連絡を増やす事で直前キャンセルを防止。
・クラウドワークス:仕事を積極的に受注してくれそうな優良ユーザーを抽出して優先的に仕事をオファー。
※一部、サービスへの導入時期調整中の内容も含む。
ヤフーは、パートナー企業への「Yahoo!スコア」の提供について、Yahoo! JAPAN IDを連携する際に掲出される同意画面において、同意を得たユーザーのみを対象としており、また、「Yahoo!スコア」の作成を希望しないユーザー向けに、作成の停止、およびパートナー企業への提供を停止できる仕組みを提供(※3)。ユーザーのプライバシーの保護に十分配慮のうえ行っているとしている。
なお、今回の実証実験を踏まえ、「Yahoo!スコア」の利用目的を、ユーザーへの特典等の付与、審査プロセスの簡略化、コンテンツ最適化、サービスの改善、広告の配信等に変更している(※4)。
今後ヤフーは、ユーザー自身が自分のスコアの確認ができる機能の提供を目指すとともに、引き続きさらなるユーザー便益の創出、スコアの精度向上等を進めていくとしている。
※1:「Yahoo! ID連携」は、Yahoo! JAPAN以外のウェブサイトやアプリケーションへ「Yahoo! JAPAN ID」でログインが可能になる仕組み。詳細についてはHP<https://id.yahoo.co.jp/products/yconnect.html>確認のこと。
※2:詳細については、HP<https://www.yahoo-help.jp/app/answers/detail/p/533/a_id/155977>を確認のこと。なお、カテゴリーの種類やその構成内容については、品質向上や最適化のために追加や廃止を含む変更される場合がある。
※3:「スコア作成・利用の設定」、「外部企業へのデータ提供設定」<https://accounts.yahoo.co.jp/privacy/>確認のこと。
※4:詳細については、プライバシーセンター<https://privacy.yahoo.co.jp/utilization.html>確認のこと。
■Yahoo!スコア:https://info-score.yahoo.co.jp/promotion/partner/