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2024年11月24日【イベント】

WRC2024、ドライバータイトルはヌービル選手に

坂上 賢治

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2024年FIA世界ラリー選手権 (WRC)第13戦「ラリージャパン」の最終日が11月24日、愛知県豊田市の「豊田スタジアム」を起点に行われ、Hyundai Shell Mobis World Rally Team(ヒョンデ シェル モビス ワールド ラリー チーム)のティエリー・ヌービル選手(Thierry Neuville)とマーティン・ヴィーデガ選手(Martijn Wydaeghe)が同チーム初のドライバーズ&コ・ドライバーズタイトルを獲得した。

 

ベルギー出身のヌービル選手は、シーズンを通じて安定したパフォーマンスを発揮し、Hyundai i20 N Rally1 Hybrid(ヒョンデ i20N ラリー1ハイブリッド)で2勝、6回のポディウム、49ステージ優勝を記録。

 

しかし迎えた最終戦では、序盤の技術的問題でポイント圏外に転落するも、土曜日の巻き返しで再浮上。日曜日にはタナック選手とヤルヴェオヤ選手組が朝の最初のステージでクラッシュしたことから、ヌービル選手とヴィーデガ選手組がチャンピオンに輝いた。ティエリー・ヌービル選手は長年、上位でのタイトル争いを挑んできたものの、FIA WRCドライバーズタイトルの獲得は悲願の初戴冠となった。

 

ベルギー出身の2人は、2014年のラリー・メキシコで初めてポディウムに立ち、同年のラリー・ドイツで初勝利を収め、さらに2019年と2020年にはマニュファクチャラーズタイトルを獲得。Hyundai Motorsportとのパートナーシップは、FIA WRC史上でも最も長い関係のひとつで、これまでに準優勝4回、21勝、62回のポディウム、そして380ステージ勝利を記録してきた。

 

そんなティエリー・ヌービル選手は、「2024年FIA WRCドライバーズチャンピオンとしてここに立てることは、本当に夢が叶ったような気持ちです。まず、この11年間私を支えてくれたチームに、心から感謝したいと思います。皆さんがいなければ、この成果は達成できませんでした。

 

これまで何度も準優勝に終わりましたが、自分たちの時が必ず来ると信じ、決して諦めませんでした。そして、マーティンにも心から感謝を伝えたいです。この4シーズン、共に戦い、コックピット内で揺るぎない信頼関係を築いてきました。このタイトルが、私たちにとってさらなる成功への第一歩となることを願っています。Hyundai Motorsportに初のドライバーズタイトルをもたらすことができ、とても誇りに思います」と語った。

 

併せてコ・ドライバーりマーティン・ヴィーデガ選手は、「今はさまざまな感情が込み上げていて、自分たちが成し遂げたことをまだ完全には実感できていません。この週末を通じて、私たちの最大の強みが“精神的な強さ”であることを証明することができました。

 

金曜日には困難がありましたが、自分たち自身とチームを信じ続けました。そして、チームが車を完璧に修復してくれたおかげで、今日も良いペースを維持することができました。このシーズンを通じて貫いた戦略で、報われました。最後まで諦めず、特に日曜日の強さに集中したことで、ついに世界チャンピオンの座を掴むことができました。Hyundai Motorsportの皆さん、サービスパークのスタッフの皆さん、そしてアルツェナウ(本拠地)のスタッフの皆さん、本当にありがとうございました」と話している。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。